米国の有名な金融メディア「バロンズ」が、人工知能(AI)分野で注目すべき投資銘柄を取り上げました。この記事では、2024年に大きな成長を遂げた「マグニフィセント・セブン」に加え、さらなる成長が期待されるAI関連銘柄を紹介しています。この記事をもとに、投資家が注目すべき企業とその背景について整理してみました。
オラクル:クラウド事業とAIへの取り組み
オラクル(ORCL)は第2四半期の決算で、クラウド事業の売上が前年同期比24%増の59億ドルに達したと発表しました。特にクラウド・インフラストラクチャー部門の成長が著しく、今後もAIを活用したコスト効率の高いサービス提供に注力するとのことです。
オラクルの成長は、インフラストラクチャー・サービス市場全体の成長率を上回るペースで進行中です。長期的には売上が年間10%台前半の成長を遂げると予測されており、EPSの年平均18%成長も期待されています。同社株は現在、予想EPSの27倍という評価水準で取引されていますが、成長性を考慮すると割安感があると言えます。
*過去記事「オラクルの株価急落、四半期業績に対する市場の反応」
テラダイン:ロボティクスとAI対応の半導体テスト装置
テラダイン(TER)は、産業向けロボット製品とAI関連半導体テスト装置の分野で将来性が期待されています。同社の産業用ロボット事業は近年成長が鈍化していますが、長期的には産業用設備への投資が回復すると見られています。
特に注目すべきは、AIチップの需要増加に伴う半導体テスト装置の成長です。市場全体の規模は2030年までに190億ドルに達する見込みで、テラダインはこの分野のリーダー企業の一つです。同社の株価は現在下落していますが、将来的な成長を見越した投資機会が広がっています。
*過去記事「マイクロンに乗り遅れた方へ!次に狙うべきチップ関連銘柄2選」
AMD:AIチップ市場の潜在力
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、AIチップ市場でエヌビディアに次ぐ地位を築く可能性があります。同社のCEOによれば、AIチップ市場は将来的に5000億ドルを超える規模に成長すると予想されています。
AMDのデータセンター向けチップの売上は、2027年までに年平均36%の成長が見込まれており、310億ドルに達する可能性があります。現在の株価は予想EPSの26倍で、エヌビディアの33倍と比較すると魅力的な水準です。投資家にとって、長期的な成長を享受できる可能性のある銘柄の一つといえます。
*過去記事 AMD
AI市場の拡大がもたらす投資機会
「バロンズ」の記事では、AI市場の成長を背景に、これらの企業が注目されている理由が詳しく説明されています。過去の急成長を見逃した投資家でも、まだまだ魅力的な投資機会が存在します。AI関連企業の取り組みや市場動向をよく理解し、自分の投資戦略に合った銘柄を選ぶことが重要です。