今回は、著名な投資情報誌「バロンズ（Barron’s）」が「AirBnB and 5 More High-Quality Stocks for a Market Rally」というタイトルの記事で報じた、景気敏感株に関する注目の内容をご紹介します。現在の米国株市場の強気相場を背景に、景気循環型の株式がなぜ魅力的であるか、どのような銘柄が投資対象として有望なのかを解説します。
バロンズが伝える米国株市場の現状
記事によれば、S&P 500種指数は今年26%も上昇しており、すでに51回もの最高値を更新しています。特に大手テクノロジー株だけでなく、11のセクターすべてが上昇しているのが特徴です。この広範な上昇には以下の要因が挙げられます。
- 連邦準備制度（FRB）の金利引き下げ政策
低金利環境が続くことで、経済の拡大が予想されています。 - 減税政策による個人消費の増加
経済の活性化が企業収益の拡大につながっています。
こうした環境では、経済の成長に敏感に反応する景気敏感株が魅力的な投資対象となります。
景気敏感株が注目される理由
バロンズの記事によると、等加重S&P 500指数（The equal-weighted S&P 500）に含まれる景気循環型企業の株価評価は非常に割安です。この指数は、通常のS&P 500種指数と異なり、大型テクノロジー企業の影響を除いた構成となっています。
- 等加重S&P 500指数の予想利益倍率は17.6倍
これは通常のS&P 500指数の22.4倍と比較して21%も割安。過去10年間の平均割引率（10%）と比べても、割安感が際立っています。
この割安さは、売上の増加とともに株価を押し上げる可能性があります。
バロンズが推奨する注目銘柄
記事では、負債の少ない景気敏感株が特に有望とされています。金利上昇の影響を受けにくく、売上の成長が期待できる銘柄が以下の通り紹介されています。
- ABMインダストリーズ（ABM）
業務効率化による利益拡大が期待される。 - オビンティブ（OVV）
資源価格の回復により、売上が向上。 - APA（APA）
エネルギー需要増加を追い風に成長。 - デイブ＆バスターズ・エンターテインメント（PLAY）
レジャー業界の回復により業績拡大が見込まれる。 - デル・テクノロジーズ（DELL）
テクノロジー分野で安定した成長を見せる。
さらに、旅行業界の回復を背景に、エアビーアンドビー（ABNB）にもバロンズは注目しています。
エアビーアンドビー：投資家が注目すべき理由
エアビーアンドビーは、負債の少なさと現金の多さから健全な財務基盤を誇る企業です。2026年には売上高が135億ドルに達し、営業利益が17%増加する見通しです。
特に、世界的な旅行需要の増加を追い風に、売上のさらなる成長が期待されています。
＊過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB
景気敏感株投資のまとめ
バロンズの記事は、現在の市場環境において景気敏感株がいかに魅力的かを示しています。負債の少ない企業を選ぶことで金利上昇リスクを回避しつつ、経済成長の恩恵を受ける戦略が有効です。
投資のポイント
- 割安感のある景気敏感株を選ぶ。
- 金利上昇の影響を受けにくい企業を重視。
- エアビーアンドビーのように旅行業界で成長が期待される企業を検討。