バークシャー・ハサウェイ、アップル株を大量売却

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は第3四半期に、アップル(AAPL)の株式を大量に売却しました。同社は1億株を手放し、保有比率を3億株にまで減らしました。これは第2四半期の約50%の売却に続くもので、アップル株の保有が年初来で約3分の2に縮小しています。

売却の背景

バークシャーがアップル株の保有を減らした背景には、いくつかの戦略的な要因が考えられます。アップル株はウォーレン・バフェットCEOが2016年から2018年にかけて平均約35ドルで購入したもので、現在のアップル株価(9月30日時点での終値は222.91ドル)は購入時と比較して大幅に上昇しており、バークシャーに多額の利益をもたらしています。

バフェット氏が株式を売却した要因として、アップル株価の高騰が挙げられます。現在の株価は2025年9月に終了する会計年度の予想利益の約30倍で取引されており、バフェット氏はその評価額を考慮した可能性があります。また、ポートフォリオ全体の再調整を図るために、アップルの割合を減らした可能性もあります。

依然として最大保有銘柄

アップル株の保有が減少したものの、同銘柄は依然としてバークシャー・ハサウェイのポートフォリオにおいて重要な位置を占めています。9月30日時点でのアップル株の評価額は約670億ドルで、バークシャーの株式ポートフォリオ総額約3000億ドルの22%を占めています。これは第2位のアメリカン・エキスプレス(AXP、評価額約420億ドル)を大きく上回っており、アップルは引き続きバークシャーの最大保有銘柄です。

税金の影響と今後の展望

アップル株の売却に伴い、バークシャーは多額の税金支払いが見込まれています。バロンズ誌によれば、税額は150億ドル〜200億ドルに上る可能性があるとのことです。バークシャーは2024年の最初の9か月間で765億ドルの投資利益を計上しており、その大部分がアップル株に関連する利益となっています。

バフェット氏はアップルが2024年末までバークシャーにおける最大の株式保有銘柄である可能性が高いと述べており、同社への高い評価は依然として変わっていないと考えられます。

まとめ

バークシャー・ハサウェイのアップル株売却は、バフェット氏の長期的な投資方針と価値評価の一環とみられます。同社はアップル株の上昇による利益を活用し、他の投資先への資金振り替えやポートフォリオのリバランスを行っている可能性があります。アップルは依然としてバークシャーの重要な資産であり、今後の動向に注目が集まります。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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