人工知能（AI）の台頭が、最近の業績不振にもかかわらず、ソフトウェア企業に恩恵をもたらすと、トゥルイスト証券のアナリスト、ジョエル・フィッシュバイン氏が発表しました。AIテクノロジーの成長により、特に一部のソフトウェア企業が重要な役割を果たすことが予測されています。
iシェアーズ・エクスパンデッド・テクノロジー・ソフトウェア・セクター ETF (IGM)は、2024年に入って8%上昇していますが、ナスダック総合指数（COMP）が17%の上昇と比べると、相対的にはやや控えめな動きに留まっています。それにもかかわらず、AIの活用が進むことで、ソフトウェア企業にはさらなる成長の余地があると見られています。
注目のソフトウェア企業
フィッシュバイン氏は、AIトレンドから大きな利益を得るであろう企業として、以下のソフトウェア銘柄を挙げています。
- マイクロソフト （MSFT）
- スノーフレーク （SNOW）
- パロアルトネットワークス （PANW）
- モンゴDB （MDB）
これらの企業は、いずれもアナリストから「買い」の評価を受けており、AI技術の進展を背景にポジティブな展望が示されています。
マイクロソフトとAIのリーダーシップ
フィッシュバイン氏は、マイクロソフトがOpenAIとの提携を通じて、エンタープライズAI分野でのリーダーシップを維持し続けるだろうと述べています。マイクロソフトは、AIの恩恵を受ける企業の中でも特に有利な立場にあり、その技術をさらに拡張していくことが予想されます。
＊過去記事 マイクロソフト MSFT
スノーフレークとデータウェアハウスの役割
スノーフレークは、データウェアハウスがAIを有効活用する上で重要な要素であるため、今後も成長が期待されています。企業がAIを利用する際、大量のデータ管理が鍵となり、スノーフレークのソリューションがその中核を担うと考えられます。
＊過去記事 スノーフレーク SNOW
パロアルトネットワークスとAIサイバーセキュリティ
パロアルトネットワークスは、AIを活用したサイバーセキュリティ製品を最近リリースしました。この新製品は、フィッシュバイン氏の予測によると、今後も企業にとって重要なセキュリティ対策として活用され、成功を収めるだろうと評価されています。
＊過去記事「サイバーセキュリティ大手、パロアルトネットワークスが市場予測を上回る業績を発表」
モンゴDBの存在感
モンゴDBもAIアプリケーションにおいて、そのストレージや検索機能が顧客の注目を集めています。同社は、AI関連のツールを提供する企業の中で、特に時価総額上位企業以外のベンダーとして頻繁に言及されています。AI分野での存在感が増していることが明らかです。
＊過去記事「急騰するモンゴDB株：最新業績報告が示す成長の兆しとは？」
AIガバナンスとコンプライアンスの重要性
フィッシュバイン氏はまた、AIガバナンスとコンプライアンス管理を支援するソフトウェア市場についても楽観的な見解を示しています。AI技術が普及する中で、企業はこの分野に対する投資をさらに強化していくことが期待されており、新たな機会が生まれると見られています。
まとめ
AI技術の進化は、ソフトウェア企業にとって大きな成長機会をもたらします。マイクロソフト、スノーフレーク、パロアルトネットワークス、モンゴDBといった企業は、AIの活用によりさらに市場での競争力を高めると予測されています。今後、AI技術への投資が進む中で、これらの企業がどのように成長していくのか、注目が集まります。