世界最大ヘッジファンドが動く!アップル売却とイーライ・リリー投資の裏にある意図とは?

2024年第2四半期、ブリッジウォーター・アソシエイツは、注目される資産運用の動きを見せました。資産規模世界最大のヘッジファンドとして知られる同社は、投資ポートフォリオに大きな変化を加えました。この動きは、特にハイテク企業の巨人であるアップル(AAPL)と医薬品業界のリーダーであるイーライ・リリー(LLY)に関連しています。この記事では、ブリッジウォーターの最新の投資戦略とその影響について詳しく解説します。


アップル 株の75%を売却

ブリッジウォーターは第2四半期にアップル株の大規模な売却を行い、保有株数を75%減少させました。具体的には、140万株を売却し、469,324株で同四半期を終了しています。

この動きが特に注目されるのは、アップルが今年前半に9.3%上昇し、S&P 500指数(SPX)の14%上昇には及ばないものの、安定した成長を見せていたためです。また、iPhone 16のリリースや、AIプラットフォーム「Apple Intelligence」の導入が控えている中での売却となりました。

さらに、アップルは8月下旬にCFO交代を発表。現CFOのルカ・マエストリ氏の後任として、財務企画・分析担当副社長のケヴァン・パレック氏が2024年1月1日に就任する予定です。


イーライ・リリー への投資を倍増

一方、ブリッジウォーターは医薬品大手イーライ・リリーへの投資をほぼ倍増させました。第2四半期に18万4,650株を売却しつつも、引き続き強い関心を示し、持ち株数は9万5,740株に達しています。

イーライ・リリーは、2024年の前半で55%の急騰を見せ、第3四半期も2.0%の上昇と安定した成長を維持しています。同社は、肥満治療薬市場でも強力なプレーヤーであり、GLP-1治療薬が注目されています。これは、米国成人の40%以上が対象となり得る市場です。

さらに、同社はCFO交代も行い、スペイン・ポルトガル・ギリシャのゼネラルマネージャーであったルーカス・モンタルチェ氏が新CFOに就任しています。


マイクロソフト への投資も倍増

ブリッジウォーターは、マイクロソフト(MSFT)への投資も大幅に増やしました。第2四半期に510,820株を追加購入し、合計110万株に達しました。

マイクロソフトは、好調な業績報告を続ける一方で、アジュール(Azure)クラウド部門の成長が期待を下回るなど、今後の展開が注目される企業です。さらに、OpenAIへの投資を行っていることでも注目され、AI分野での成長が期待されています。

マイクロソフト株は2024年の上期に19%上昇し、第3四半期は現在のところ3.7%の下落を見せていますが、引き続き注目すべき企業です。


モデルナ の新規購入

ブリッジウォーターは第2四半期にモデルナ(MRNA)の新規投資も開始しました。15,309株を購入し、同社のポートフォリオに追加しました。モデルナは今年上半期に19%上昇したものの、第3四半期には43%の大幅な下落を経験しています。

この急落の理由は、Covid-19ワクチンの売上が低迷していることや、アメリカ国内での競争が激化しているためです。しかし、モデルナは引き続き新しい医薬品の研究開発に注力しており、今後の成長が期待されています。


まとめ:ブリッジウォーターの戦略とその影響

ブリッジウォーターは、世界経済の変動に対応しながら、特定の株式への投資を調整しています。特に、アップル株の大幅な売却や、イーライ・リリーやマイクロソフト株への投資を倍増させる動きは、市場全体の注目を集めています。

投資家にとって重要なのは、これらの動きが何を示唆しているのかです。企業の財務状況、技術革新、競争環境に基づく変化を見逃さず、投資戦略を柔軟に調整することが求められます。


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