過去10年間でアマゾン（AMZN）の株価が667%も上昇したことは、よく知られた事実です。しかし、同じ期間で1530%もの上昇率を記録した企業があることはあまり知られていません。そんな驚異的な成長を達成した企業がアクソン・エンタープライズ （AXON）です。同社の名前は、多くの投資家には馴染みが薄いかもしれませんが、その主力製品については聞いたことがある人も多いと思われます。
アクソンの事業内容
アクソンは、警察官が使用する主力製品であるテーザー・スタンガンで最もよく知られています。テーザー部門は、同社のビジネスの大きな部分を占めており、第3四半期には売上が前年比12%増の1億6260万ドルを記録。売上高の39％を占めました。しかし、アクソンは単なるスタンガン製造企業に留まらず、その事業範囲を拡大しています。
同社は警察官が装着するボディカメラ、車載カメラ、センサーなどの分野でも市場リーダーです。これら製品からの売上は第3四半期に年間比45%増の1億300万ドルに達し、売上高に占める比率は26%です。
しかし、最も大きな可能性を秘めているのは、デジタル証拠管理、生産性向上、リアルタイム運用機能を提供するアクソンのクラウドサービスです。このセグメントは年間比55%増の1億4800万ドルを売り上げ、全売上の36%を占め、最大の収益源になる可能性があります。
アクソンの財務基盤
アクソンの堅実な財務成績が株価の持続的な上昇を支えています。第3四半期には、全製品セグメントにわたる売上増により、総売上は前年比33%増の4億1400万ドルに達しました。
過去10年間で見ると、アクソンの売上は933%増加し、年間複合成長率（CAGR）は28%です。同時に、純利益も1000%以上増加し、CAGRはほぼ28%に達しました。その結果、株価は1500%を超える上昇を記録し、投資家に年率約32%の利益をもたらしました。
さらに、経営陣は今後も成長が続くと予測しています。アクソンは、年間売上見通しを15億5000万ドルに上方修正し、成長率は30%になると予想しています。
長期的な成長の可能性
アクソンの過去10年の成績は印象的ですが、今後の成長の可能性はさらに大きいと予想されています。米国内でのテーザーとボディカメラの市場浸透率はそれぞれ35%と14%に過ぎず、国際市場への拡大も始まったばかりです。
経営陣はアクソンの総アドレス可能市場の規模を約500億ドルと推定しており、2022年の売上12億ドルと比較すると、まだ十分な成長余地があります。
まとめ
アクソン・エンタープライズは、堅実な財務基盤と未開拓の市場機会を背景に、今後10年間でアマゾンを上回る成長を遂げる可能性があります。現在の時点でアクソン株を購入することは、将来的な大きな利益を期待できる賢明な選択と言えます。
＊過去記事はこちら アクソン AXON