エアビーアンドビー(ABNB)が8月3日に発表した2023年第2四半期の決算報告によれば、同社は売上高と純利益の両方で予想を上回る結果を達成しました。それにも関わらず、時間外取引における同社の株価は一時4.2%下落しました。
予想を上回る第2四半期の業績
エアビーアンドビーは、第2四半期の売上高を前年同期の21億ドルに対し18%増の24億8000万ドルと報告しました。これは、「引き続き好調な旅行需要」を反映しているとのことです。また、同期間の純利益は前年同期の3億7900万ドル(1株当たり56セント)に対し、6億5000万ドル(1株当たり98セント)を計上しました。さらに、予約総額は191億ドルに達し、宿泊や体験の予約数は1億1,510万泊を記録しました。
これらの数字は、アナリストが予想していた売上高24億2000万ドル、予約総数189億ドルを大幅に上回っています。
第3四半期の売上高見通し
第3四半期の売上高見通しについては、33億ドル〜34億ドルという数字が示されました。この予想はファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想32.3億ドルを上回る数字であり、第2四半期から予約宿泊数が「小幅」に増加する見込みであるとのことです。
今後の展望
エアビーアンドビーの経営陣は、パンデミック後の回復期にある旅行業界の好調な動向を受け、前向きな予想を示しています。国境を越えた宿泊予約は、第2四半期中に前年同期比で16%増加し、旅行者が都市への回帰と長距離移動を増やしていることを報告しています。その一方で、経営陣は「海外旅行の構成比はまだパンデミック前のレベルには戻っていない」とも述べています。
新たな取り組み
また、エアビーアンドビーはホストとゲストの関係強化のための新たな取り組みも進めています。その一つに、ホストがゲストの宿泊準備、清掃、維持管理を手伝う「コ・ホスト」制度の拡充があります。さらに、ホストが価格設定を容易に行えるように、価格設定ツールを再設計し、宿泊者向けには旅行の計画を立てやすい新機能も追加されました。
エアビーアンドビーの経営陣は、これらの新機能がホストによる価格設定の改善を促し、ウィークリーやマンスリーの割引提供を増やす結果となり、ゲストにとってより手頃な価格と価値を提供し続けることを期待しています。
まとめ
エアビーアンドビーは強力な四半期成績と前向きな見通しを発表し、これまでの2023年は明らかに成功した年となっています。しかしながら、その株価は決算発表後の時間外取引で一時4.2%下落しました。経済状況の不安定さや長期滞在の安定化など、株価の下落に寄与した要素はいくつか考えられます。しかし、エアビーアンドビーの決算結果や新たな取り組みを見ると、そのポテンシャルと成長の余地は依然として大きいと思われます。
*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB