米国データ分析企業、パランティアが予想を上回る業績!株価20%以上上昇の背景

米国のデータ分析企業、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、2四半期連続で予想外の黒字を達成し、売上も予想を上回る業績を発表しました。このニュースが伝わると、時間外取引で株価は20%以上上昇しました。

同社の第1四半期の純利益は1700万ドルで、1株当たり1セントとなりました。これは前年同期の1億100万ドル、1株当たり5セントの損失からの大幅な改善です。ファクトセットの調べでは、アナリストは、GAAPベースで1株当たり1セントの損失を予想していました。株価は5月8日の通常取引で4.7%上昇して7.76ドルで終了し、時間外取引では9.50ドルを超える高値となりました。

パランティアは3カ月前にGAAPベースで史上初の黒字を計上しており、経営陣は2023年の残りの各四半期も黒字になると予想しています。最高財務責任者(CFO)のデビッド・グレイザー氏はMarketWatchのインタビューで、米国の商用ビジネスの勢いと、「規律ある」経費管理、株式ベースの報酬の継続的な管理が利益を押し上げる要因となったと述べています。

同社は、アナリストが1株当たり4セントを予想していたのに対し、5セントの調整後1株当たり利益を計上しました。売上高は5億2500万ドルとなり、アナリスト予想の5億600万ドルをこちらも上回りました。政府機関からの収入2億8900万ドルはアナリストの予想と一致しましたが、商業収入2億3600万ドルはコンセンサス予想の2億1700万ドルを上回りました。

米国における商業収入は26%増の1億700万ドルでした。最高経営責任者のアレックス・カープ氏は株主書簡の中で、「米国における当社の勢いと成長は続いており、米国の機関が新しい技術を取り入れることができるスピードを反映しています」と述べています。

また同氏は、人工知能技術の開発への関心の高まりに関連するメリットについても言及しています。「大規模な組織において変革的な価値を持つモデルに発展させるためには、基盤となるソフトウェアアーキテクチャの機能と最新の大規模言語モデルの機能を組み合わせたプラットフォームが不可欠であることが、今やますます明白になっています」と、カープ氏は書簡の中で述べています。

最高売上責任者のライアン・テイラー氏はMarketWatchに対し、「企業データにAIをどう適用するか」という「課題」は、企業が大規模なデータセットに対処するのを支援するパランティアの幅広い業務と似ていると述べています。顧客からの大きな需要があり、「ソリューションの導入が希望されている」と述べています。

今後の見通しについてパランティアは第2四半期の売上高を5億2800万ドル〜5億3200万ドルと予想しています。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想では5億3700万ドルとなっていました。

通期については、パランティアの経営陣は21億8,500万ドル〜22億3,500万ドルの売上を見込んでいますが、以前の同社の予想では21億8,000万ドル〜23億ドル、アナリストの予想では22億100万ドルとされていました。

グレイザー氏はまた、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが銘柄の採用基準を緩和し、複数の株式クラスを持つ企業をS&P 500などの米国主要指数に組み入れること認めるという変更を最近行なったことにも言及しました。
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パランティアには複数の株式クラスがあるため、この変更によってS&P 500に採用される可能性があります。S&P500に採用されるには、4四半期のGAAP収益性、直近の四半期のGAAP収益性、時価総額の基準など、まだ他にも条件がありますが、グレイザー氏はパランティアが「(こうしたことを)実行できれば、良いポジションになれると興奮しています」と述べています。

パランティア・テクノロジーズの業績好転は、米国の商用ビジネスの成長や政府機関からの売上増加によるものであり、これは企業がAI技術や大規模言語モデルを活用してデータセットを解析する能力を向上させることで、さらなる成長を期待しています。これらの成果は、株価の上昇やアナリスト予想を上回る業績につながっており、今後の業績予想にも高い期待が寄せられています。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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