企業向け人工知能を扱うソフトウェアメーカーのシースリー・エーアイ(AI)は、3月2日の市場終了後に第3四半期決算を発表しました。
売上高は前年同期の6,980万ドルから6,670万ドルに減少しましたが、アナリストのコンセンサス予想の6,420万ドルは上回りました。
調整後の1株当たり損失は6セントで22セント損失としていたコンセンサス予想の損失額を大幅に少なくしています。
第4四半期については、売上高を7000万ドル〜7200万ドルと見込んでおり、コンセンサス予想の6,990万ドルを上回っています。調整後営業損失については、2400万ドル〜2800万ドルの損失を見込んでいます。
CEOのトーマス・シーベル氏は、「第4四半期に入り、ビジネスに対する楽観的な見方の改善と、幅広い業界にわたるアプリケーションに対応するシースリー・エーアイ・ソリューションへの関心の高まりが追い風になっている。市場には当社のソリューションに対する楽観論があり、全体的なビジネスセンチメントは大幅に改善しているようだ。」と決算説明会で述べています。
また、この四半期がシースリー・エーアイの消費型価格モデルへの移行を検証するのに役立ったとする同氏は、「パートナーや見込み客からの反応は一様に熱狂的である」ともコメントしています。
人工知能に対するウォール街の関心が高まる中、同社の株価は今年これまでに90%上昇していますが、シーベル氏は大人気のChatGPTらの生成AIについて「最近の爆発的なイノベーションと大規模な言語モデルの利用可能性、そして生成的な事前学習済みトランスフォーマーにおいても、シースリー・エーアイ・プラットフォームとの互換性があり、当社のプラットフォームとアプリケーションの実用性を高めることができる」と述べ「生成AIの継続的な開発の重要性」を高く評価しています。
ChatGPTはチャットボットですが、シーベル氏はエンタープライズ・サーチに関連する生成AIにも大きな機会を見出しており、「アドレス可能な市場は巨大だ」と述べています。
「ビジネスは好調だ。顧客は満足している。我々の従業員は生産性が高く、未来は明るい。」と述べた同氏は、2024年度末までに「キャッシュ・プラス、非GAAPベースの黒字化」を達成する軌道に同社は乗ったままだとも発言しています。
シースリー・エーアイの株価は決算発表後のアフターマーケットで18%高と暴騰しています。
*過去記事「AI関連銘柄が2倍から5倍に高騰」