実績豊富なニュースレターが推奨する割安で利回りの良い10の配当銘柄

ニュースレター「The Prudent Speculator」が「割安で利回りの良い10銘柄」をリストアップして2月14日に発表していますのでご紹介します。

The Prudent Speculator(TPS)はシカゴのKovitz Investment Groupが発行しており、Hulbert Financial Digestで1月31日までの30年間、ニュースレターの中でトップのパフォーマンスを見せています。この間、平均的な年間リターンが9.84%(毎月の配当を再投資した場合)であったのに対し、TPSポートフォリオは14.02%のリターンを記録しているそうです。

そんなTPSポートフォリオのなかの配当利回り2%以上の銘柄で、現在バーゲンプライスになっていると思われ、買い推奨を受けたのは以下の10銘柄です。

会社名ティッカー業種配当利回りForward P/E10年間の平均 P/E
セラニーズCE化学品2.31%9.210.7
シビタス・リソーシズCIVI石油、天然ガス3.06%5.911.9
コメリカCMA金融3.67%7.613.1
コールズKSS百貨店6.16%1013.5
マンパワーグループMAN人材派遣3.11%1213.7
MDCホールディングスMDCホームビルディング5.23%14.110.4
ファイザーPFE医療関連3.82%11.212.2
クアルコムQCOM半導体2.30%12.614.5
タイソン・フーズTSN食肉加工3.16%12.611.8
ベライゾン・コミュニケーションズVZIT・通信6.55%8.512.1

この10社について、TPSの編集者、ジョン・バッキンガム氏は以下のようにコメントしています。

セラニーズ(CE)

セラニーズは、製造業で使用される様々な材料を生産している会社ですが、バッキンガム氏は、多くの市場で「コスト優位性」があり、定期的な値上げを「押し通す」能力があると評価しています。電気自動車や5Gの構築など、成長市場に対する同社のエクスポージャーの大きさを同氏は気に入っています。

シビタス・リソーシズ(CIVI)

CIVIの配当は1株当たり50セントの「基本」四半期配当に基づいています。同社は変動四半期配当も行っており、第4四半期は1株当たり1.45ドルでした。バッキンガム氏は、「クリーンなバランスシート」を持つことなどを指摘し、原油価格が暴落した場合でも同銘柄が安全であると評価しています。

コメリカ(CMA)

コメリカは融資の半分以上が非不動産商業ローンであるため、金利上昇の影響を特に受けやすい銘柄ですが、同行の純利鞘(貸付金および投資の平均利回りと預金および借入の平均コストとの年率換算スプレッド)は、前年の2.04%から第4四半期には3.74%へと改善しました。「預金競争が激化しても、コメリカにはまだ十分な貸出余力がある」とバッキンガム氏は評しています。

コールズ(KSS)

「克服すべき多くの課題」があるものの、株価は非常に割安で、長期的な視野を持つ投資家にとって、コールズには成功するための多くの機会がある」とバッキンガム氏は評価しています。同社が単独経営を続けるにせよ、保有不動産の売却を含む企業行動を通じて買収されるにせよ、それは変わらないと述べています。

マンパワーグループ(MAN)

低失業率が続いているのに加え、いくつかの業界では高給取りの従業員が解雇されており、マンパワーグループのような人材派遣会社にとっては仕事の機会が増えています。同社の株価は過去1年間で19%下落していますが、「70年以上の歴史の中で多くの危機を乗り越えてきた一方で、強固な財務基盤により、買収、配当、自社株買いを続けてこられた」とバッキンガム氏は評価しています。

MDCホールディングス(MDC)

住宅ローン金利の急上昇は、住宅メーカーを取り巻く情勢を一変させました。しかし、米国では依然として住宅不足が続いており、家賃も高いままです。強固なバランスシートのもと、非常に保守的な経営を行なっているMDCの2024年、2025年の業績予想は、収益性の継続を予測しながらも、「過度に悲観的」だとバッキンガム氏は評価しています。

ファイザー(PFE)

Covid-19ワクチンの売上が伸び悩んでいること、「今後18カ月間に19の新薬と適応症の発売をサポートするための」研究開発・販売費が増加していることなどがファイザーの目下の課題だとバッキンガム氏は指摘しています。しかし同氏は、「有望な医薬品パイプラインを支える300億ドル近い現金と、Covidワクチンと治療薬から今後数年間に得られるであろう数十億ドル」など、ファイザーには長期的に「好材料がたくさんある」とも付け加えています。

クアルコム(QCOM)

半導体業界は「でこぼこ道」が続くとバッキンガム氏は予想していますが、クアルコムの収益性は、「マージンが改善し、サプライチェーンが安定し、中国の携帯電話市場がさらに成熟すれば、最終的にはボトムラインが再び成長し、堅調さを保つだろう」と考えています。

タイソン・フーズ(TSN)

バッキンガム氏は、期待はずれの四半期決算や最高財務責任者ジョン・タイソンの逮捕など、最近のタイソン・フーズの「パーフェクト・ストーム」が繰り返されることはないだろうと予想しています。また、同社の利益は「谷」に近づいており、「事業の合理化に引き続き注力することで成果を上げ、マージンを正常化し、その後数年間でボトムラインを大幅に改善することにつながる」と、株価の回復を予想しています。

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)

ベライゾンは、コンテンツを作るよりも配信することに重点を置いているため、「あらゆる種類のインターネットや通信サービスの加入者にとって非常に魅力的なネットワークになった」とバッキンガム氏は評しています。同氏は、同社が5Gへの投資を続ける中で「圧力」がかかると予想していますが、こうした努力は「一貫した高品質の結果を永続的に提供する」ことになるため、価値があると信じています。

*過去記事はこちら 配当株

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