ネットフリックス 23年の株価回復に多くのアナリストが自信

ネットフリックス(NFLX)の株価は年初来で40%下落と大幅に落ち込んでいますが、最近ウォール街の多くのアナリストが2023年の回復に自信を見せ、強気の評価が相次いで出ています。

ウェルズ・ファーゴのアナリスト、スティーブン・カホール氏は12月9日、ネットフリックス株の格付けを「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げしました。これは、数日前にJ.P.モルガンが同株式の格付けを「オーバーウェイト」に引き直したのに続くものです。

11月中旬には、BofA証券のアナリスト、ジェシカ・ライフ・エールリッヒ氏も「買い」のレーティングでカバレッジを復活させました。現在、ネットフリックスをカバーする45人のアナリストの内、21人のアナリストが強気の見方を示していますが、およそ3ヶ月前はこの数は15人でした。

カホール氏の今回の格上げはネットフリックスの株価が今年に入り大きく下落して、底値に達したとの判断によっています。BofA、J.P.モルガン、ウェルズ・ファーゴの3社は、広告付きプランが今後数年で勝者となるか、コンテンツが改善されることにより、ネットフリックスの前途がより良くなると見ています。

カホール氏は、広告付きプランの導入により、2025年までに世界の契約者数が2億5900万人と、事前の予想である2億5600万人から約2300万人増加すると予測しています。

BofAのエールリッヒ氏は、広告付きプランは、一般に可処分所得が少なく、有線テレビを視聴していないGen-Zの年齢層にアピールすることができると述べています。J.P. Morganのダグ・アンマス氏は、Apptopiaの初期データを引用し、広告付きプラン開始後にアプリの世界的なダウンロード数が改善したことを示唆しました。10月が対前年で30%減だったのに対して、11月は16%減だったそうです。

このように強気の見方が多くなっていますが、それでも懸念材料はあります。インフレが消費者の財布を圧迫しており、広告付きプランの料金は安くなったものの、ユーザー1人当たりの平均収入を大きく伸ばせるかどうかは、まだ判断するのは早い状況です。

一部の市場関係者が懸念しているのは、月16ドルや20ドルといった高額の料金を支払っている米国の加入者が、より安価な広告付きプランにダウングレードする可能性です。その結果、広告収入と新規加入者では補いきれないほどの減収になる可能性があります。9月30日までの3カ月間、有料会員1人当たりの平均収入は全世界で11.85ドルでした。

10月の直近の決算説明会でネットフリックスは通常、既存のプランの切り替えはあまり見られないと述べています。

*過去記事はこちら ネットフリックス NFLX

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