半導体セクターの銘柄は今年大きく下落していますが、キーバンク・キャピタル・マーケッツのアナリストは5つの半導体株が買い場を迎えているとして推奨しています。
アナリストのジョン・ビン氏は12月4日、「在庫調整サイクルに入るという明確な兆候がある」と現状を分析し、「ソフトランディング」が予想され、調整はほぼ織り込み済みと考えられるため、リスクに見合うリターンをもたらすとして以下の5つの半導体株の買いを推奨しています。
ビン氏が設定した各銘柄の目標株価は以下のとおり。その後の%は12月5日終値からの上昇余地を示しています。
・アナログ・デバイセズ(ADI) 目標株価:220ドル 31%
・アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) 目標株価:85ドル 15%
・エヌビディア(NVDA) 目標株価:230ドル 44%
・オン・セミコンダクター(ON) 目標株価:80ドル 12%
・クアルコム(QCOM) 目標株価:150ドル 22%
ビン氏は、半導体セクターの将来株価収益率が昨年12月の高値から10月までに55%低下しており、これは過去の不況時の平均42%低下を下回っていることを指摘しています。
また、同氏は、今回の半導体セクターの回復力は過去と比べても優れたものになると楽観視しています。業界の統合が進んでいるため、過剰生産能力によって半導体価格が下落するリスクは低くなっていることを同氏は指摘しています。
さらに、5G、電気自動車、クラウドコンピューティング、人工知能など、いくつかの長期的な成長トレンドがあり、景気後退の規模を和らげるのに役立つはずだと同氏は付け加えています。