ユニティ 第3四半期決算発表後に30%近く上昇

ビデオゲーム開発ツールメーカーのユニティ・ソフトウェア(U)の株価が11月10日、暴騰しました。終値は29.4%高の27.82ドルとなっています。

同社は9日のマーケット終了後に第3四半期決算を発表。売上高は、前年同期の2億8,630万ドルから3億2,290万ドルに増加したものの、前年同期の1億5510万ドル(1株当たり41セント)の損失に対し、2億5370万ドル(1株当たり84セント)の損失を計上しました。株式報酬費用などを除いた調整後損失は、前年同期の1株当たり3セントの損失に対し、14セ ントの損失となりました。

ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想は、売上3億2610万ドルに対して1株当たり15セントの損失を予想していました。

ユニティはまた第4四半期の売上を4億2500万ドル〜4億4500万ドルと予想し、通年の売上予想を13億7000万ドル〜13億9000万ドルの範囲に引き上げました。同社は前四半期に通期売上高の予想を13億ドル〜13億5,000万ドルとしていました。

アナリストは、第4四半期を売上高3億7780万ドルに対して1株当たり1円の損失、年間では売上高13億1000万ドルに対して1株当たり42セントの損失と予想していました。

決算発表後の9日のアフターマーケットで株価は一時14%近くも下落しましたが、10日の通常取引では一転して株価は高騰しました。

モバイルアプリ開発者向けの収益化ツールの設定ミスの問題などで同社の株価は年初来で約80%下落していました。しかし、9日の決算報告で経営陣はこれらの問題は過去のものであると述べ、2023年に向けて前向きなコメントを行ったことから、市場はこれに反応したようです。

ユニティは、ビデオゲーム制作に使用される3Dソフトウェアソリューションのサブスクリプションで売上を上げています。第3四半期は、「クリエイトソリューション」部門の売上が54%増となり、前年同期比で13%増収となりました。

ゲーム会社がゲームを収益化するための広告ツールを提供する「オペレーション・ソリューション」セグメントは前年同期比7%減となりましたが、売上の伸びは第2四半期の9%から加速しています。最も重要なのは、「オペレーション」事業が第2四半期比で前四半期比8%増となったことで、同事業が曲がり角を迎えていることを示すものとなっています。

懸念されるのは、ユニティの収益性です。ユニティの純損失は今年に入り拡大し、昨年の3億7000万ドルから2022年1~9月までに6億4100万ドルまで増加しています。年間13億ドルの売上を上げる事業としては大きな額の損失ですが、成長が再び加速し始めた今、これはあまり問題にならないかもしれません。

経営陣は、第4四半期にわずかな利益を計上し、調整後の営業利益率は1%から3%の間になると予想しています。最近行われたアイロンソースの買収は、ユニティが今後数年間でより大きな利益を達成するために大きな役割を果たすものとして期待されています。

*過去記事「40%近い上昇の余地ありとしてユニティに買い推奨

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