ペイパル・ホールディングス(PYPL)は8月2日、第2四半期決算を発表しました。業績が予想を上回ったことやアクティビストのエリオット・マネジメントが大株主になったことが好感され、株価はアフターマーケットで11%高くなっています。
第2四半期の売上は68億ドルで1株当たり29セントの損失を出しました。しかし、税金費用と同社の戦略的投資ポートフォリオにおける純損失を調整すると、1株当たり93セントの利益を得たことになります。
ファクトセットの調べでは、アナリストは、ペイパルが68億ドルの売上で1株当たり46セント、調整後で87セントの利益を上げると予想していました。
ファクトセットによると、最終赤字はペイパルが15年にEC大手イーベイから分離して米ナスダック市場に再上場して以来初めてとなります。
ペイパルの最高経営責任者(CEO)であるダン・シュルマン氏は、「第2四半期の業績は堅調で、為替変動の影響を受けない売上高と非GAAPベースの利益成長率は予想を上回りました。当社は、事業全体の運営効率を高めつつ、主要な戦略的イニシアチブを実行し、引き続きシェアを拡大しています。」と述べています。
第2四半期末時点のペイパルのアクティブアカウント数は4億2900万件で、前年同期比6%増となりましたが、第1四半期との比較では横ばいとなっています。
また、150億ドルの新たな自社株買いの権限が承認されたことも発表されています。
同日に開示された資料で米ファンド、エリオット・マネジメントが20億ドルをペイパルに出資し、大株主となったことが発表されました。物言う株主であるアクティビストが関与することでコスト削減が進むことが期待されていると報じられており、決算発表後に株価が大きく上がった理由の一つに挙げられています。
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