エアビーアンドビー(ABNB)は8月2日の市場終了後、第2四半期決算を発表しました。業績はほぼ同社の見込み通りだったものの、投資家が期待していたほどではなかったようで、株価は決算発表後の時間外取引で8%ほど下落しています。
売上高は前年同期比58%増の21億ドルで、会社予想の20億3000万ドル〜21億3000万ドルとほぼ同じでしたが、アナリストのコンセンサス予想の21億1000万ドルを若干下回る結果となりました。
前年同期の為替レートを適用した場合、売上高は64%増。パンデミック発生前の2019年からは73%増の売上となったと同社は発表しています。
予約総額は170億ドルで、27%増、為替調整後では34%増でしたが、第1四半期に報告された172億ドルからはわずかに減少しました。第1四半期の予約は前年同期比67%増、為替調整後では71%増でした。
「宿泊と体験」の予約件数は1億370万件で、前年同期比25%増加し、四半期ベースでは過去最高となりました。第1四半期の1億210万件からわずかに増加しましたが、第1四半期の成長率59%から減速し、27%の成長を見込んでいたストリート予想を少し下回りました。
最終損益は3億7900万ドルで、第1四半期の1900万ドルの損失から一転して黒字となりました。
調整後のEbitda(金利・税金・減価償却費控除前利益)は7億1100万ドル(為替調整後では7億6400万ドル)で、第1四半期の2億2900万ドルから増加し、予想を大きく上回りました。1株当たりの利益は59セントで、コンセンサス予想の44セントを上回りました。
エアビーアンドビーはまた、同社の取締役会が20億ドルを上限とする普通株式の買い戻しを承認したことも明らかにしました。自社株買いは同社にとって初めてなります。
エアビーアンドビーのブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は「4~6月期の業績は当社が一定の規模を確保しつつ、成長と収益性を両立できることを示している」と強調しました。同社は成長に向けた投資を優先してきましたが、20億ドルの自社株買いを実施して株主還元にも力を入れることになります。
エアビーアンドビーは、「これまでで最も強力なピーク旅行シーズンの真っ只中にいる」と述べ、7月4日が同社にとって過去最高の売上を上げた日であったことを明らかにしました。米国の独立記念日で祝日だった7月4日に1日当たりの売上高が過去最高を更新したそうで「夏休み期間の旅行需要が強いことを示している」と述べています。
第3四半期について同社は、総予約額の伸びが「緩やかに加速する」と予想しています。第3四半期の売上高を27億8000万ドル〜28億8000万ドルの間と見ており、アナリストのコンセンサスである27億7000万ドルをわずかに上回り、調整後Ebitdaではこれまでで最も好調な四半期になると予測しています。ただ、「主に費用のタイミングにより、昨年の過去最高のマージンである49%以下となる」になることも付け加えています。
*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB