弱気相場で買わなかったことを後悔する成長株2つ

2022年に入り市場は急激なダウンサイクルに突入しています。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが決定し、ロシアのウクライナ侵攻による経済的な影響もあり、再び弱気相場の始まりが近いかもしれません。こんな時こそ、好況であれば手に入りにくい有望株を保有するチャンスです。弱気相場で買わなかったことを後悔するであろう成長株をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。

マッチ・グループ(MTCH)

マッチ・グループはオンラインデートサイトとアプリケーションのポートフォリオを所有しており、この新興産業のマーケットリーダーです。

その中で最も有名なのは、2021年に16億5,000万ドルの売上をもたらした世界有数の出会い系アプリ「ティンダー」です。その他の重要なサービスには、ヒンジ(人間関係と高齢者層に焦点を当てた急成長中の出会い系アプリ)、マッチ・ドット・コム(オンライン出会い系サイトの元祖)、そして異なる文化的ニッチへのサービスに焦点を当てた小規模な出会い系アプリのグループなどがあります。

2017年以降、マッチ・グループは、世界中で常態化しつつあるオンラインデートの追い風に乗り、売上を124%伸ばしています。2021年の同社の売上は29億8,000万ドルで、昨年のオンラインデートへの支出合計56億ドルの半分以上を占めました。

成長は急速ですが、これらのアプリが市場の飽和状態に近づいているようには見えません。第三者の推計によると、オンライン出会い系アプリのユーザーは世界中に3億2,300万人いるそうです。これは多いように見えるかもしれませんが、現在60億人以上がスマートフォンを所有し、これらのサービスにアクセスできることを考えると、この業界にはまだまだ大きな成長の余地があると考えられます。

現時点(3月22日終値)で、マッチ・グループの株式は297億ドルの時価総額で取引されています。昨年は、8億5,100万ドルの営業利益を計上しました。これは、株価営業利益率(P/OI)が35であることを意味し、市場平均に対して健全なプレミアムと言えます。2022年に株価が下がり続ければ、マッチグループのP/OIはもっと魅力的になる可能性があり、ウォッチリストのトップに据えてその動向をチェックすべき銘柄となっています。

エアビーアンドビー(ABNB)

エアビーアンドビーは、オンラインマーケットプレイスで自宅やその他の住居を貸し出すことができる旅行会社です。2008年にサンフランシスコで創業し、過去15年間にシリコンバレーから生まれた最も有名なスタートアップの一つです。2020年末、エアビーアンドビーは新規株式公開(IPO)による上場を決め、現在では時価総額1,070億ドルの世界最大のテクノロジー企業の1つとなっています。

2021年、エアビーアンドビーの顧客はプラットフォーム上で3億の宿泊と体験を予約しました(体験とは、ホストが滞在中にゲストを案内するために提供できるアクティビティ)。

これは、パンデミックによる旅行減速で大きなダメージを受けた2020年と比較して56%の増加となりました。しかし、2年前と比較するとまだ8%減であり、特に海外旅行でプラットフォームが需要の逆風にさらされていることが分かります。いずれ、COVID-19の流行が落ち着けば、こうした逆風は和らぎ、エアビーアンドビーのプラットフォームにおける需要が大きく伸びると思われます。

財務面に目を転じると、同社は昨年、プラットフォームを通じて流れたお金の総額であるGBV(Gross Booking Value)が470億ドルでした。このGBVの数字は、前年比77%増の60億ドルの売上となり、2020年の調整後EBITDAの損失から16億ドルの調整後利払い・税金・減価償却前利益(EBITDA)を計上することに成功しています。

エアビーアンドビーが今後数年間、GBV、売上、利益を伸ばし続けるにはいくつかの方法があります。

1つは、2019年(パンデミック前の最後の年)に1兆9,000億ドル、2021年に1兆3,000億ドルとなった世界の観光消費額のシェアを獲得し続けることです。

また、リモートワークの拡大による上昇も期待できるはずです。経営陣によると、エアビーアンドビーでは28日以上の滞在が最も急成長しているカテゴリーで、現在5泊に1泊は1カ月以上の旅行で予約されています。この傾向が続けば、エアビーアンドビーは長期的なリモートワークの出張の際に選ばれるプラットフォームとなる大きなチャンスです。

マッチグループと同様に、エアビーアンドビーの株価はプレミアム評価で、2021年の調整後EBITDAの数値に基づく株価収益率(PER)は64です。同社は今後数年間、売上と利益を伸ばし続けることができると思われますが、バリュエーションの高さを懸念材料に上げる声があります。

ベアマーケットによる連れ安のような局面が続くようなことがあれば、この先どこかの時点で魅力的な買い場となる可能性があります。エアビーアンドビーはその時を逃さないようにしっかりとウォッチしていたい魅力的な銘柄です。

*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB

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