変動する株式市場において、投資家は安定した成長を続けることができる銘柄を探し求めています。ナスダックのテクノロジー銘柄のバリュエーションが急落していることに不安を覚える人も多いかもしれませんが、株価やバリュエーションがこなれてきた今こそ、割安な銘柄を探す絶好の機会です。
ただし、何年も、あるいは何十年も資金を複利で運用できる特性を持つ企業を選ぶことが重要です。そのような企業は、競争力のある堀を持ち、持続可能なトレンドに乗り、ブランドを活用して成長の勢いを加速させることができるはずです。これらの特性は、長期的な勝ち組企業を見つけるための鍵であり、長期的にポートフォリオの価値を高めるのに役立ちます。
このような特性を持つ、今後 10 年間で投資のポートフォリオを安定的に成長させてくれる2つの銘柄をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。
エッツィ(ETSY)
パンデミックに至るまでの数年間、eコマースは活況を呈していました。その恩恵を受けてきたのがエッツィです。
ユニークな手作り品に特化したECプラットフォームを運営する同社は、商品総売上高(GMS)が2019年度(会計年度)の49億ドルから2021年度には135億ドルに上昇しました。売上高は同期間に2倍以上の23億ドル、純利益は9,590万ドルから4億9,350万ドルへと5倍以上に急増しています。
エッツィのプラットフォームには、多くのインフルエンサーがカスタマイズしたコレクションを販売用に投稿にしていることで、買い手と売り手の両方が流入しています。アクティブなバイヤー数は2019年度の4,640万人から2021年度には9,630万人と2倍以上に増え、セラー数もこの2年間で3倍近くになっています。
しかし、パンデミックによる急成長を経て、同社の成長率は緩やかになっています。エッツィの2022年第1四半期の財務ガイダンスは、GMSが33億ドル、売上高が5億7,750万ドルで、それぞれ前年同期比6.5%増、4.9%増とされています。
それにもかかわらず、CEOのJosh Silverman氏は、エッツィの様々なカテゴリーのアドレス可能な市場の総額は2兆ドルで、まだ長い成長ランウェイがあると信じています。
エッツィは4月11日にマーケットプレイスの取引手数料を5%から6.5%に引き上げますが、これは同社の収入と収益にプラスに働くはずです。
追加手数料は、同社のユニークな提案の認知度を高め、ソーシャルメディアやデジタル広告を通じてより多くの人々を巻き込むためのマーケティング戦略に費やされることになります。2021年度のリピート購入者は2019年度比121%増の3,630万人、習慣的購入者は同3倍以上の810万人となっています。
*過去記事はこちら エッツィ ETSY
ルルレモン・アスレティカ(LULU)
世界は、人々がより多く運動することでより健康的なライフスタイルを実現することへと軸足を移しており、ルルレモン・アスレティカは、この上昇トレンドから大きな恩恵を受けています。
同社は、多種多様な高性能アスレチック・アパレルを販売しており、運動を重視する人口の増加に伴い、温かく受け入れられています。また、「アスレジャー」(運動とレジャーを組み合わせたもの)のトレンドも勢いを増しており、ルルレモンのスタイリッシュなデザインの製品への需要が高まる要因となっています。
同社の堅調な数字は、2019年度以降の急成長を示しています。純売上は2019年9月期の25億ドルから2021年9月期には41億ドルに増加し、営業利益は同期間に57.2%増加しました。純利益は3億,4750万ドルから5億4,080万ドルへと急増しています。
ルルレモンは、eコマース・プラットフォームを活用してパンデミック時における製品販売に成功し、このチャネルからの売上は総売上の40%を占め、2019年度以降年率54%の成長率を記録しました。
また、ルルレモンはここ数四半期で店舗数を着実に増やし、2020年度第3四半期末の515店舗から2021年10月末には552店舗になりました。
同社は今月、ナイキ(NKE)やアンダーアーマー(UAA)といったフットウェアブランドの優位性に挑戦するため、フットウェアカテゴリーに参入すると発表したばかりです。Blissfeel(ブリスフィール)と呼ばれる初のランニングシューズをデビューさせ、合計4種類の新しいデザインの女性用シューズを発表する予定です。そして2023年にはメンズのフットウェア・コレクションを発表する予定です。
これらの発売は、革新的なアスレジャー企業であるルルレモンにとって、今後何年にもわたって同社のトップラインとボトムラインを前進させることができる新たな収益源を開拓することを約束するものです。
*過去記事はこちら ルルレモン(LULU)