アマゾン 株式分割と自社株買いが株価上昇の起爆剤に

アマゾン(AMZN)が3月9日に発表した株式分割と自社株買いは、長引く株価低迷から脱却するための起爆剤になるかもしれません。
アマゾンが株式分割と自社株買い拡大計画を発表

モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノワック氏は、「これは重要でポジティブなシグナルだ」と述べ、アマゾンがより「株主フレンドリー」になりつつあるのは心強いことで、同社は、個人投資家にとってより魅力的な株式にするために分割を利用したアップル(AAPL)やアルファベット(GOOGL)に続くことになるとしています。

アマゾンの株価は今週初め、2020年半ば以来の水準まで下落し、1兆ドル規模のハイテク企業の中で過去1年間、唯一低迷していました。アップル、アルファベット、マイクロソフトが24%から36%上昇したのに比べ、アマゾンはこの12ヶ月で約9%下落しました。

小口投資家がアマゾン株を保有するには2,500ドル以上が必要で、1対20の分割が行われれば、3月9日の終値ベースでおよそ139ドルにまで価格が下がることになります。アルファベットとアマゾンは、売上高が大きい米国5大テクノロジー企業のなかで、株価が4桁になっている最後の2社で、アルファベットの分割は7月、アマゾンの分割は6月に予定されています。

サクソバンクのピーター・ガーンリー氏は、株式分割は「経済的な価値を高めるものではない」としながらも、株式に投資できる投資家の構成が変わる傾向にあることが多いと述べています。

一方、自社株買いは変化をもたらす可能性があります。モルガン・スタンレーのノワック氏は、アマゾンの過去の自社株買いの平均12ヶ月リターンは100%であり、いかにタイミングよく行われたかが分かると評しています。

今回発表された動きは、アマゾンに強気の見方をしてきたアナリストにとってようやく報われる時が来たことを示すものかもしれません。アマゾンを担当するアナリストは全員買い推奨で、大手ハイテク企業の中でアナリストが全員一致で推しているのはアマゾンだけです。

過去3カ月で株価が20%近く下落し、アナリストの平均目標株価との差が約1,350ドルに広がったにもかかわらず、ほとんどのアナリストが目標株価を据え置いているのは、彼らが現在の水準から48%の上昇を見込んでいることを意味しています。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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