複利のおかげで、100万ドルを手にするのに大金は必要ありません。例えば、毎月300ドルを投資して、年間12％のリターンを得ることができれば、30年後には100万ドル以上に成長します。これは、過去50年間の株式市場の平均的なリターンである11％近くをわずかに上回っている程度の数字です。
そのためには、市場に勝つための長い歴史を持っており、今後数十年に渡ってそれを続ける可能性が高いと思われる銘柄を選択することが必要です。毎月それぞれに100ドルを投資すれば、30年後には100万ドルをもたらしてくれる可能性の高い銘柄をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。
ブルックフィールド・リニューアブル（BEP）
ブルックフィールド・リニューアブルは、長年にわたって投資家を豊かにしてきました。再生可能エネルギー企業であるブルックフィールド・リニューアブルは、創業以来、年率19％のトータルリターンを実現してきました。
これは、再生可能エネルギーのポートフォリオを拡大するために数十億ドルを投資したことによるものです。その結果、1株当たりのキャッシュフローが年間10％以上増加し、過去10年間で年間6％の増配を実現しました。
しかし、ブルックフィールドの最良の時代はまだ先のようです。世界経済は、今後30年間でエネルギー部門の脱炭素化のために何兆ドルもの投資を行う必要があります。そのため、ブルックフィールドは再生可能エネルギーのポートフォリオ拡大のための投資を続けることができるはずです。
ブルックフィールドは現在、36ギガワット（GW）の再生可能エネルギープロジェクトを開発中です。これは、同社の現在の事業ポートフォリオである約21GWを上回る規模です。これらのプロジェクトは、電力料金の上昇や規模の拡大と相まって、少なくとも2026年まで、1株当たりの年間キャッシュフローを最大11％成長させることができます。
一方、ブルックフィールドは、今後の買収により年間最大9%の成長が見込まれています。このような再生可能エネルギーによるキャッシュフローの増加に加えて、同社の利回り3％の配当金があれば、ブルックフィールド社は今後数十年にわたって2桁の年間リターンを生み出す力を持っていると思われます。
クラウン・キャッスル・インターナショナル（CCI）
クラウン・キャッスルは、長年にわたって優れた価値を生み出してきました。インフラに特化したこの不動産投資信託（REIT）は、株式公開以来20年以上にわたり、年間13％以上のトータルリターンを実現してきました。
このリターンの主な要因は、同社が通信インフラのポートフォリオ拡大に数十億ドルを投じてきたことにあります。過去10年間だけでも、REITは買収と資本支出（capex）に310億ドルを費やし、2014年以降、年間9％の配当成長を実現しています。
同社は、今後も大きな投資機会があると考えています。クラウン・キャッスルは、通信業界による5Gネットワークの展開は、10年単位の投資サイクルを意味すると指摘しています。
一方で、デジタル経済を支えるデータインフラのアップグレードの投資機会は100年に及ぶという見方もあります。そのため、クラウン・キャッスルには今後の成長が期待でき、それが継続的な強いリターンをもたらすはずです。
クラウンキャッスルは、利回り3.2％の配当金を、近い将来、年率7～8％で成長させることを期待しています。これは、同社が今後数年間で2桁のトータルリターンを実現できることを示唆しています。
ネクステラ・エナジー（NEE）
ネクステラ・エナジーは、長年にわたって投資家に莫大な富をもたらしてきました。同社は過去10年間で約700％のトータルリターンを達成し、S&P500の276％のトータルリターンを上回っています。
同社の業績を支えているのは、平均以上の売上と配当の伸びです。2005年以降、1株当たりの利益は年複利8.7％で増加し、年複利9.6％の配当成長を実現しています。
その大きな要因となったのが、再生可能エネルギー分野でのリーダーシップです。同社は、世界最大級の風力・太陽光発電企業に成長しました。
同社は、世界最大級の風力・太陽光発電開発プロジェクトのバックログを持っているため、このリーダーシップは継続されるはずです。
ネクステラは、風力や太陽光などの伝統的な技術に加えて、蓄電池やグリーン水素などの新技術のリーダーでもあります。また、ネクステラは、水インフラのような他の成長源にも手を伸ばしています。このように、ネクステラは今後数十年にわたって売上と配当を拡大し続ける力を持っているのです。
複利は老後の生活に大きな影響を与えます。毎月数百ドルを好業績の株式にコツコツと投資すれば、莫大な富を築くことができます。
何十年にもわたって好配当を得られる銘柄を見つけるには、メガトレンドの恩恵を受けている銘柄に注目することが大切です。
ブルックフィールド・リニューアブル、クラウン・キャッスル、ネクステラ・エナジーが扱っている再生可能エネルギーとデータほど大きく永続的なものはなく、今後数十年で億万長者を生み出す可能性のある銘柄として注目されています。