アップルの影響が予想より下回ったとして一時は株価が上昇したツイッター(TWTR)でしたが「ツイッター 決算発表後に株価急上昇」、翌日27日の取引では、ウォール街が決算報告書をもう少し詳しく調べた結果、株価は急落しました。10月27日の終値は対前日比10.78%減の54.81ドルとなっています。
ウェドブッシュのアナリストであるYgal Arounian氏は、ユーザー数の増加とコストに対する懸念が原因である可能性が高いと語っています。
同氏によれば、「ユーザー数の伸びは前四半期よりも改善しているが、経営陣が投資家説明会で発表した今後2、3年の目標である20%を大きく下回っており、前四半期比でも、十分な改善は見られていない」とのこと。
さらに、投資家は、経営陣による経費の増加に関するコメントに反応して、2022年の金利・税金・減価償却前利益(EBITDA)の見通しを引き下げて見ている可能性もあります。
一方、ツイッターが、アップルの広告追跡機能の変更による第3四半期の売上への影響は予想よりも低かったと発表したという報告は、Arounian氏によれば、確かにポジティブなものではありますが、ツイッターが、オンラインでの購入を期待するeコマースサイトのような直接的な反応を求める広告ではなく、ブランド広告に傾倒していることを物語っています。
今回のプライバシーポリシーの変更により、アプリ開発者は、自社のソフトウェアを使用するユーザーに対して、インターネット上での行動を追跡されてもよいかどうかを確認する必要があります。その結果、オンライン広告を利用する企業にとっては、広告のターゲットを絞り、その効果を判断することが難しくなりました。
「ダイレクトレスポンスの分野では、広告技術がフェイスブックに及ばず、失うものが少なかったため、影響を受けない分野が生まれている」としたArounian氏は、「彼らがそれほど影響を受けていないことは確かにポジティブなことだが、それは本当の意味での強さから来るものでない」と述べています。
同氏は10月27日付けのメモで、目標株価を76ドルから69ドルに引き下げましたが、「ニュートラル」の評価を維持しています。同氏だけではなく、「買い」または「同等」の評価を得ているアナリストを含む数多くのアナリストが目標株価を引き下げました。
キーバンク・キャピタル・マーケッツ社のアナリストであるジャスティン・パターソン氏は、2022年のコスト増を反映してEBITDA予想を引き下げ、目標株価を81ドルから70ドルに引き下げました。
同氏は、「当社の見解では、この水準でもまだわずかなアップサイドがあるが、20%以上の年間売上成長を確信するためには、ユーザーとダイレクトレスポンスに関するさらなる進展が必要だ」と記しています。