セキュリティソフトウェア関連銘柄に強気の評価

ウォールストリートの2人のアナリストが、6月期の決算発表に向けて、セキュリティソフトウェア関連銘柄、特にクラウドベースのサービスを提供する急成長企業に対して、強気の見方を示しました。

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ドイツ銀行のアナリスト、パトリック・コルヴィル氏は、リサーチノートの中で、「セキュア・アクセス・サービス・エッジ」(SASE)と呼ばれる分野の成長機会に注目しています(「サッシー」と発音されるようです)。

SASEとは、様々なセキュリティソフトウェアの機能を一つのクラウドサービスにまとめたもので、要はクラウド型のセキュリティソフトウェアのことです。

コルヴィル氏は、Zスケーラー(ZS)、パロアルトネットワークス(PANW)、フォーティネット(FTNT)などのSASEプロバイダーは、2020年のパンデミックの際に、「企業が混乱時にも業務を遂行できるようにし、ユーザーの所在地にかかわらず、安全でパフォーマンスの高いアプリケーションアクセスを提供することに成功した ことを 証明した 」と述べています。

コルヴィル氏は、既存のWebゲートウェイ、仮想プライベートネットワーク、エッジルーター、ファイアウォールを置き換えることで、グループ全体で100億ドルのビジネスチャンスがあると考えています。

SASEモデルへの移行により、セキュリティへの支出が単一のベンダーに集約される顧客もいると同氏は考えており、Zスケーラーとパロアルトネットワークスが最も適した企業であると述べています。SASEへの支出は、2021年に57%、2024年までは40%の複合成長が見込まれています。

同氏は、Zスケーラーの「買い」の評価を繰り返し、目標価格を215ドルから282ドルに引き上げ、同様にパロアルトネットワークスの「買い」評価を繰り返し、目標価格を410ドルから490ドルに引き上げています。フォーティネットについては「ホールド」の評価を維持し、目標値を190ドルから242ドルに引き上げています。

 

一方、みずほ証券のアナリストであるグレッグ・モスコウィッツ氏は、7月12日に発表したリサーチノートの中で、米国のセキュリティソフトウェアの購入者約100人を対象とした独自の調査で、「現在のセキュリティ市場を明らかに好意的にとらえている」ことがわかったと述べています。

同氏によると、第2四半期の支出を「例年よりも良い」と回答したバイヤーは83%で、前年同期の54%から増加しています。また、「例年よりはるかに多い」と答えたのは32%で、「例年より少ない」と答えた人はいませんでした。

さらに、最近話題になっているサイバー攻撃の結果、2021年には89%の回答者が組織のセキュリティ対策費が増加すると予想しており、50%は今年よりもはるかに高い増加率になると予想しています。

モスコウィッツ氏は、Zスケーラーとクラウドストライク(CRWD)を「買い」、クラウドフレア(NET)とオクタ(OKTA)を「ニュートラル」と評価。

Zスケーラーについては、目標価格を225ドルから250ドルに引き上げ、クラウドストライクについては、255ドルから295ドルに変更。また、クラウドフレアの目標値を77ドルから96ドルに、オクタの目標値を255ドルから275ドルに引き上げています。

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