スターバックスで億り人 成長の物語は続く

10年前にスターバックスの株を15万6000ドル分買っていたら、今頃は億万長者になっていただろう。12500億ドルの世界的なコーヒーチェーンは、過去10年間で500%以上も上昇しており、素晴らしい投資となっている。

こんな書き出しで始まるのが、The Motoley Fool に掲載された
Could Starbucks Be a Millionaire-Maker Stock?
というタイトルの記事です。

スターバックス(SBUX)が億万長者を産んだ華々しい時代を終わったのかなと思っていましたので、この記事は新鮮でした。

コロナ禍への適応

スターバックスは昨年、コロナウイルスの流行に対応して世界中の店舗を一時的に閉鎖したため、事業は大きな打撃を受けました。しかし、消費者のコーヒーに対する不動のニーズ、そしてブランド力の高さが店舗再開の後押しとなりました。

同社の2021年度第1四半期の客数は前年同期比で減少したものの、大口のグループオーダーの導入が人気を博したことで、平均購入単価はパンデミック前の水準を上回りました。

また、ドライブスルー、モバイル注文など、複数の方法で顧客にサービスを提供することができたことも効果を発揮しました。2,180万人いたリワードプログラムの会員は、第4四半期(12月27日終了)に15%増となり、これらの顧客が売上高の50%を占めています。

当四半期の全体の売上高は昨年から5%の減少にとどまった一方、中国での売上高は当四半期中に22%増加しており、非常に好調のようです。顧客にとって最も便利なサービスを提供し続ける力があることが、現在のような激動の時代を乗り切るのに役立っています。

積極的な成長計画

現在、スターバックスは世界中に約33,000店舗ありますが、経営陣はもっと多くの店舗をオープンする計画を持っています。12月に開催された2年に1度の投資家向け説明会で、CFOのパトリック・グリズマー氏は「2030年までに100の市場で約55,000店舗を展開する」と述べました。

2021年度にオープンを予定している1,100店舗のうち、600店舗は今後の成長の大きな原動力となる中国での出店となります。「スターバックス・ナウ」と呼ばれる新しい店舗形態を中国ではテストしています。モバイルオーダー専用の店舗としてデザインされているため、店内にレジがありません。すべての顧客が専用のアプリを通じて商品を注文し、アプリ上で決済も終えます。対面での注文・決済を想定しない設計だからこそ、店頭でのスムーズな顧客体験が可能となっているのです。

すでに飽和状態とみられがちなスターバックスにとって、新しい店舗のオープンや新しい形態の店の出店は、さらなる拡大、そしてその結果としてのさらなる株価の上昇に不可欠なものです。

成長の物語は続く

売上高の減少とコロナ対策関連コストの増加により過去12ヶ月間の収益が落ち込んでいるスターバックスは、株価収益率(PER)を見ると割高になっているように思えます。しかし、経営陣が出した2021年度の1株当たり利益(EPS)ガイダンスの中間値である2.80ドルで計算すると、現在の株価は約37倍のPERで取引されています。スターバックスの事業の質の高さを考えると、このバリュエーションは非常に魅力的です。

コロナの流行当初はその影響を受けて混乱したスターバックスですが、今は元の成長軌道に戻りつつあります。経営陣は今後10年間で膨大な数の新店舗をオープンさせることで積極的な姿勢を維持する計画を立てています。その成長の物語が続くことで、この会社に投資する人は今後も大きな見返りを得ることができそうです。


スターバックス株で億万長者、いわゆる億り人になる時代は終わったのかなというイメージを持っていましたので、ちょっと驚きました。私の中ではどちらかというと配当株という印象があったからです。あまりこれ以上の成長は望めないのではと漠然と思っていました。

あながちこの印象は間違っているわけではありません。スターバックスの配当利回りは1.83%。決して高い利回りではありませんが、2010年から毎年増配しています。この増配は、コロナの影響を受けながらも継続されており、経営陣の配当に対するコミットメントを示しています。

成長しつつ、しっかりと配当も行う。配当は二の次の私のような投資家でもこれは魅力的です。いくら買うかによりますので、億り人になるかはともかく、コロナ禍のような事態でもその強さを示した株が今後も今までのような成長を続ける、株価が10年で5〜6倍なるのだったら、そそられます(^^)

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