不可逆的な流れに乗ったテラドック

テラドック(NYSE:TDOC)のジェイソン・ゴレビッチCEOのプレゼンの内容を読んで、コロナ禍における以下のような米国の光景が目に浮かんできました。

緊急避難的なバーチャル診療の開始

コロナが流行して病院に行くことは感染リスクのために難しくなりました。それでも治療は続けなければならない。どうするか。バーチャルで診療するしかないだろう。そんな展開になったと思います。

それまで全くそんな治療を行っていなかった医師や患者はどうしたか。とにかく手っ取り早くバーチャルを始めるために誰もが手にしやすいツールを使おうとなったようです。短時間なら無料で使えるzoomであったり、iPhoneやiPad、Macなどに最初からインストールされているFace Time。こういったアプリを使って緊急避難的にバーチャル診療を開始するところが増えたようです。

付け焼き刃の限界を露呈

ただこういう診療を続けていると次第にその限界、不便さがあらわになりました。Webで対面で診察をすることはできても、それを治療のワークフローの中に落とし込むためには人力による手間がたくさん必要になります。

手っ取り早く始めたいからと最初はzoomやFace Timeに走ったところも、次第に音をあげてテラドックに頼るようになってきました。

ただ便利なだけではなく、HIPAA(医療保険の携行と責任に関する法律)に準拠し、信頼性の高い認証を受けた機能が必要だとして、テラドックに目を向けてきたのです。

テラドックの優位性が顕著に

緊急時ということで、現在はHIPAAに準拠しなくても良いということなっているようですが、これは一時的なものと思われます。社会が落ち着いて準拠が求めらるようになると、プライバシーとセキュリティに対する制約がさらに厳しくなることが予想されます。

バーチャル治療のプラットフォームをしっかり構築しているテラドックはその点で競争上非常に有利な立場にあるのです。

この点で、私たちは競争上の優位性があると考えています。
また、多くのプロバイダーの顧客は、当社のビデオ機能だけでなく、
データサイエンスも求めています。
臨床的な洞察力を求め、医師やセラピスト、コーチのネットワークのバックアップを求めています。

ゴレビッチCEOのこの言葉にあるように、バーチャル診療の便利さを知りはしたものの、付け焼き刃のようなシステムでは限界があること、そしてきちっとしたシステムを使うことで、どんどん便利になることを人々は痛感したのではないかと思います。

流れは元に戻せない

だからこそテラドックの利用者が増えているのでしょう。これだけ便利なものを一度知ってしまえば手放せない。この流れを元に戻すことは難しく、テラドックはまさにこの流れに乗って勢いよく成長を続けるのではないでしょうか。

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