米国株市場において、AIブームの恩恵はGPUメーカーから、より広範なインフラ企業へと波及しています。その中でも、カスタムAIプロセッサと高速ネットワーキング技術を併せ持つ企業は、2026年4月に入り株価が大幅に上昇するなど、投資家の強い支持を集めています。今回は、直近の事実情報を起点に、今後の成長シナリオを分析します。
ブロードコム:強固なキャッシュフローと22倍の割安感
ブロードコム(AVGO)の大きな魅力は、AIという爆発的な成長エンジンを持ちながら、既存のコア事業が極めて堅実であるという点にあります。
現在、AI半導体関連企業の平均的な2027年予想PER(株価収益率)が28倍であるのに対し、ブロードコムは約22倍にとどまっています。この差は、市場が同社の成長性をさらに織り込む余地があることを示唆しています。
ネットワーキングだけでなく、ワイヤレス、ブロードバンド、サーバー/ストレージ、ソフトウェアといった多角的な収益源が、持続的な成長を支えています。また、同社がAIプロセッサの設計契約を延長している事実は、大手クラウドベンダーにとってブロードコムの技術が代替困難なインフラになっていることを物語っています。
4月17日の終値である406.54ドルに対し、アナリストは450ドルの目標株価を設定しており、さらなる上値が期待されます。
マーベル・テクノロジー:ハイパースケーラーとの共生と将来の拡張性
一方のマーベル・テクノロジー(MRVL)は、2027年予想PERが約24倍とブロードコムより高値で取引されていますが、それに見合う質の変化が起きています。
同社はアマゾン・ウェブ・サービスやマイクロソフト(MSFT)といった、世界最大のクラウドインフラを運営する企業とチップ設計において深い協力関係を築いています。これらのハイパースケーラーとのパートナーシップは、長期的な収益の透明性を高める要因となります。
さらに、セレスティアルAIやエックスコンといった企業の買収により、次世代のスケールアップ・ネットワーキングにおける主導権を確保しようとする戦略が見て取れます。光ネットワーキング分野での需要増大も、データセンター間のトラフィック増大を考慮すれば合理的な成長シナリオだと言えます。
株価は4月17日の終値で139.69ドルまで上昇しましたが、目標株価の170ドルに向けてさらなる成長が見込まれます。
投資戦略としての視点
エヌビディアがAIの計算能力を牽引しているとすれば、ブロードコムやマーベル・テクノロジーはその計算能力を最適化し、つなぎ合わせる役割を担っています。GPUへの集中から、カスタムチップとネットワーク構築へと資金が分散し始めている現在の潮流は、ポートフォリオの多様化を考える上で重要な変化です。
特に、主要な顧客であるマイクロソフトなどとの強固な契約関係は、マクロ経済の不透明感に対する強力なバッファーとして機能することが期待されます。両社ともに4月に株価が急騰しましたが、各社の事業基盤とバリュエーションを勘案すると、現在の株価水準でも依然として投資妙味があると考えられます。
情報ソース: Barron’s: “Marvell and Broadcom Stocks Are on Fire. They’re Not Done Yet.” (By Adam Clark, April 17, 2026)
※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。
*過去記事はこちら ブロードコム AVGO マーベル・テクノロジー MRVL
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