アクセンチュアの受注が再加速、生成AIが追い風に

  • 2025年9月26日
  • 2025年9月26日
  • BS余話

アクセンチュア(ACN)は2025年9月25日に発表した第4四半期決算で、調整後1株利益が3.03ドルと、アナリスト予想の2.98ドルを上回りました。売上は前年同期比7%増の176億ドルとなり、こちらも予想の174億ドルを超える結果でした。

CEOのジュリー・スウィート氏は、生成AI分野における強みが顧客の需要を後押ししていると述べ、同社のAI関連サービスが着実に収益に寄与していることを強調しました。

受注額は回復傾向、AI関連が順調に拡大

注目すべきは同社の受注額(ブッキング)です。四半期の受注は213億ドルと、前四半期の209億ドルおよび前年同期の201億ドルから増加しました。特に生成AI関連の受注額は18億ドルと、前四半期の15億ドル、前年同期の10億ドルから堅調に拡大しています。

これは、同社のAIサービスが一時的なトレンドではなく、今後の成長ドライバーとして定着しつつあることを示唆しています。

2026年度の業績ガイダンスは堅調な見通し

アクセンチュアは2026会計年度の調整後1株利益を13.52〜13.90ドルと見込み、市場予想の13.78ドルを若干上回るレンジを提示しました。売上成長率は2〜5%、米連邦政府向け事業を除いたベースでは3〜6%としています。

営業利益率についても15.7〜15.9%と予想しており、前年から10〜30ベーシスポイントの改善を見込んでいます。

株価は年初来で大幅下落、投資家心理は慎重

ただし、株式市場の反応は慎重です。アクセンチュアの株価は年初来で32%下落しており、決算発表当日も2.5%下落しました。米連邦政府の支出削減やコンサル業界全体の不透明感が重しとなっているほか、経営陣の刷新や人材のリストラなどの社内事情も株価に影響を与えています。

一部アナリストからは、AIがコンサルティングビジネスそのものをディスラプトする可能性が指摘されており、今後も慎重な目が向けられる展開が続きそうです。

投資家にとっての注目ポイント

アクセンチュアは、AI時代に適応するための構造改革を進めながら、堅調な業績を維持しています。生成AI関連の需要は引き続き成長が期待される領域であり、同社の今後の展開にも注目が集まります。

しかしながら、マクロ環境の不透明さや業界再編の流れの中で、短期的な株価の変動には注意が必要です。AI分野における受注の成長が、どこまで業績全体を牽引できるかが焦点となります。

*過去記事「アクセンチュア決算発表:売上・利益は好調も、株価は下落

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