025年9月23日、米国のメモリチップ大手マイクロン・テクノロジー(MU)が注目の決算を発表し、アフターマーケットで株価が上昇しました。過去1ヶ月で株価が40%以上も上昇していた中での発表とあり、市場の期待は極めて高いものでしたが、同社はそのハードルをしっかりと超えてきました。
2025年第4四半期の決算内容
マイクロンは2025年第4四半期(6~8月)の売上高が113億ドルとなり、アナリスト予想の112億ドルをわずかに上回りました。また、調整後1株利益(EPS)は3.03ドルで、市場予想の2.86ドルを上回る好結果でした。
CEOのサンジャイ・メロトラ氏は、「データセンター事業における過去最高の業績を達成した」と語り、2026会計年度に向けて非常に強いモメンタムを持っていると強調しました。特にAI関連需要が、同社の製品ラインアップにとって大きな追い風となっているようです。
今後の見通しとAI需要の影響
市場関係者の注目を集めたのは、2026年度第1四半期(9~11月)に向けたガイダンスです。同社は売上高を125億ドル(±3億ドル)と予測しており、ファクトセット調べのアナリスト予想(119億ドル)を大きく上回る水準でした。
この背景には、AI関連のコンピュートインフラに対する需要の急増があり、とくにDRAMや高帯域幅メモリ(HBM)の価格が上昇傾向にあることが寄与していると見られています。
ただし、モルガン・スタンレーのアナリストは、最新世代のHBM3eについては、現状エヌビディア(NVDA)が事実上の単独買い手となっていることから、価格面では下落リスクがある点も指摘しています。
市場の評価と投資家の注目点
米国みずほ証券のアナリストによれば、今回のガイダンスは2026年度の価格見通しを占う重要なシグナルになるとのことです。マイクロンは高い期待を背負っていた中での発表となりましたが、少なくとも今回の結果はその期待に応える内容だったといえます。
今後は、AI関連の需要の継続性と、それに対するマイクロンの製品競争力・価格戦略が投資家の評価材料になると見られます。
*過去記事「マイクロン株が過去最高値を更新!AI需要が引き金に」
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