3月13日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

3月13日(木)の米国株式市場は下落し、S&P 500指数は調整局面 に入りました。これは、トランプ大統領が新たな関税を示唆したことで市場心理が悪化したためです。一方で、米国経済の堅調なデータが発表されたものの、市場全体の流れを変えるには至りませんでした。
以下は、13日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ディーウェーブ・クオンタム (QBTS)

株価変動: +19%
詳細: ディーウェーブ・クオンタムは、量子コンピュータの開発を手掛ける企業です。第4四半期の調整後損失は市場予想より大きかったものの、売上が予想を上回り、株価が急騰しました。売上は前年同期比21%減の230万ドルでしたが、予約受注額は1,830万ドルと前年から500%以上の大幅増となりました。
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インテル (INTC)

株価変動: +14.60%
詳細: インテルは、世界最大級の半導体メーカーで、パソコンやデータセンター向けのプロセッサを提供しています。新CEOにリップブー・タン氏を任命したことを受け、株価が急騰しました。タン氏は以前、ケイデンス・デザイン・システムズのCEOを務めており、インテルの取締役としても活動していましたが、経営方針を巡る対立で昨年8月に退任していました。今回のCEO就任により、インテルの競争力強化に期待が集まっています。
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ダラー・ゼネラル (DG)

株価変動: +6.81%
詳細: ダラー・ゼネラルは、アメリカのディスカウント小売大手で、低価格の商品を提供することで知られる企業です。第4四半期の売上が市場予想を上回ったことで株価が上昇しました。また、2026年以降のEPS成長率が10%以上になるとの見通しを示し、投資家の信頼を集めました。ディフェンシブ銘柄としての魅力が再評価されています。

ブラウン・フォーマン (BF-B)

株価変動: +1.61%
詳細: ブラウン・フォーマンは、アメリカを代表する酒造メーカーで、Jack Daniel’sなどの有名ブランドを展開しています。トランプ前大統領がEU産アルコール飲料に200%の関税を課す可能性を示唆したことを受け、米国内の酒類メーカーへの影響が注目されました。その結果、同社のクラスB株は1.6%上昇しました。

エヌビディア (NVDA)

株価変動: -0.14%
詳細: エヌビディアは、AI向けのGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)市場をリードする半導体企業です。前日は6.4%の上昇を記録したものの、13日はわずかに下落しました。年初来では約14%の下落となっています。トランプ前大統領の貿易政策に対する懸念が高まり、ハイテク株全体の不透明感が増しています。
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ディアジオ (DEO)

株価変動: -0.43%
詳細: ディアジオは、Johnnie WalkerやGuinnessなどのブランドを展開する英国の酒造メーカーです。トランプ前大統領がEU産アルコール飲料に200%の関税を課す可能性を示唆したことで、同社の米国上場株は0.4%下落しました。

テスラ (TSLA)

株価変動: -2.99%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)市場を牽引する世界的なメーカーです。CEOイーロン・マスク氏がホワイトハウスでトランプ氏と会談し、「今後2年間で米国内の生産を2倍にする」と発表したにもかかわらず下落しました。11日と12日には大幅上昇を記録しましたが、投資家の利益確定売りが重しとなりました。

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ (AEO)

株価変動: -4.10%
詳細: アメリカン・イーグル・アウトフィッターズは、若者向けのカジュアルファッションブランドを展開するアパレル企業です。第1四半期の売上が予想を下回る見込みであることを発表し、株価が下落しました。CEOのジェイ・ショッテンシュタイン氏は、春のシーズンでの回復を見込んでいるものの、低迷する需要に対応するため、コスト削減策を講じると述べています。

センチネルワン (S)

株価変動: -5.54%
詳細: センチネルワンは、AIを活用したサイバーセキュリティソリューションを提供する企業です。第4四半期決算で市場予想を上回る業績を発表しましたが、通年の売上見通しが市場予想を下回り、株価が下落しました。同社は2024年度の売上を100.7億ドル~101.2億ドルと予想しており、アナリスト予想の103億ドルを下回る結果となりました。

アドビ (ADBE)

株価変動: -13.85%
詳細: アドビは、PhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブソフトウェアを開発・提供する企業です。第1四半期決算で予想を上回る利益を発表しましたが、第2四半期の業績ガイダンスが市場予想を下回ったことで大幅下落しました。2024年第2四半期の調整後EPS予想は4.95ドル~5.00ドルで、売上高は57.7億ドル~58.2億ドルと見込まれています。AIによるクリエイティブ市場の加速を強調しましたが、市場の期待には届きませんでした。
*関連記事「アドビ株が決算発表後に急落!好決算なのになぜ売られたのか?

ユーアイパス (PATH)

株価変動: -15.72%
詳細: ユーアイパスは、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)技術を活用した業務自動化ソリューションを提供する企業です。第4四半期決算で市場予想を上回る利益を発表しましたが、2024年第1四半期および通年の売上予測が市場予想を下回り、株価が急落しました。特に、2024年第1四半期の売上高は33億ドル~33.5億ドルと予測され、市場予想の36.75億ドルを大きく下回りました。米国公共部門での不透明感が業績の重しとなっています。


*過去記事 株価変動

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