デジタルオーシャンの株価が上昇、モルガン・スタンレーが目標株価を41ドルに引き上げ

クラウドコンピューティングプロバイダーのデジタルオーシャン(DOCN)の株価が1月16日の米国市場で大きく上昇しました。この背景としては、同社の株式評価を「中立」から「買い」に引き上げたモルガン・スタンレーが目標株価を41ドルに設定したことがあります。この発表を受け、午前中の取引で株価は5.2%上昇。その後、落ち着きを取り戻し、3.54%高の35.45ドルで取引されています。

モルガン・スタンレーは、デジタルオーシャンのAI分野での可能性が市場で過小評価されていると指摘しており、この分野の成長期待が株価上昇の要因と考えられます。

デジタルオーシャン株の過去1年間の動向

デジタルオーシャンの株価は非常に変動が激しく、過去1年間で5%以上の変動を21回記録しています。このような状況を考えると、市場は今回のモルガン・スタンレーによる評価引き上げを重要視しているものの、同社のビジネスの根本的な認識を大きく変えるものではないと見ているようです。

特に注目すべきは、2ヶ月前の第3四半期決算発表後の動きです。このとき、株価は16.1%下落しました。売上見通しは市場予測をわずかに下回り、EPS予測も達成されなかったことが原因でした。しかし、同社は初の生成AIプラットフォームの早期提供を発表し、一定の期待感を生んでいます。

デジタルオーシャンの現在の株価とパフォーマンス

デジタルオーシャンの現在の株価は年初来で4%上昇していますが、2024年10月に記録した52週高値の44ドルと比較すると、19%低い水準にあります。

2021年3月のIPO時に1,000ドル分のデジタルオーシャン株を購入した投資家の場合、現在その価値は837.41ドルとなっています。これは、同社の株価が長期的に低迷していることを示しており、投資家にとって慎重な判断が求められる状況といえます。

生成AI市場への期待

AIが多くの企業に与える影響は計り知れません。特に生成AIは、クラウドプロバイダーや関連する技術企業の成長を支える要因となりそうです。エヌビディアやAMDが市場で高い評価を受けているのは、こうしたAI需要の高まりを背景としています。

デジタルオーシャンも中小企業市場をターゲットにしつつ、AI技術への積極的な投資を行っています。これにより、生成AIが同社の売上成長にどのように寄与するのかが、今後の焦点となります。

デジタルオーシャンへの投資を検討する際のポイント

市場でのデジタルオーシャンの評価は、クラウドサービスとAIへの取り組みがどれだけ成功するかによって左右されます。現在の株価水準は割安感があるようにも見えますが、同社のビジネスモデルや市場の競争環境を慎重に分析する必要があります。

特に、同社が中小企業向け市場での競争力を維持できるか、またAI関連の投資が売上に結びつくかが重要なポイントです。短期的な株価の変動だけでなく、長期的な成長性に目を向けて投資を判断することが求められています。

*過去記事はこちら デジタルオーシャン DOCN

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