クラウドコンピューティングの分野で頭角を現している企業、デジタルオーシャン(DOCN)の株価が、第3四半期の決算発表を受けて、一気に17%も上昇しました。
第3四半期の決算概要
第3四半期の売上高は1億7700万ドルで、経営陣の予想(1億7250万ドル〜1億7400万ドル)を上回りました。さらに、顧客数や1人当たりの平均収入(ARPU)も増加。調整後フリーキャッシュフローは5,600万ドルで、利益率は32%に達しました。
株価の動き
年初から見ると、デジタルオーシャンの株価は22%下落しており、今週初めには史上最安値を更新していました。第2四半期決算後に株価が大きく下落して以来、株価は一進一退を繰り返していました。このため、第3四半期の好決算は、市場にとって大きなサプライズとなりました。
2023年通年の業績予想の引き上げ
デジタルオーシャンの経営陣は、第3四半期の結果を受けて、2023年通年の業績予想を引き上げました。これまでの売上高の予想は最大6億8500万ドルでしたが、現在は6億9000万ドルを見込んでいます。
将来に対する警戒
一方で、デジタルオーシャンの第4四半期の売上高予想は1億7800万ドルで、第3四半期からわずか100万ドルの増加に留まっています。また、現金や有価証券の額も年初の8億6400万ドルから3億8400万ドルに減少しています。
投資家が注目すべきポイント
デジタルオーシャンの現金は、調整後フリーキャッシュフローで1億2700万ドルを生み出しているにも関わらず、4億8000万ドル減少しています。買収や株式の買い戻しにより、成長は減速の兆しを見せています。
まとめ
市場はデジタルオーシャンの第3四半期に興奮したようですが、株主は今後の四半期でも主要指標を注視する必要があります。この急騰が持続するのか、それとも一時的なものなのか、引き続き動向を見守りたいと思います。
*過去記事はこちら デジタルオーシャン DOCN