10月24日(木)の米国株式市場は、企業の第3四半期の決算報告が相次ぐ中、多くの銘柄が大きな値動きを見せました。以下は、24日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
テスラ (TSLA)
株価変動: +21.92%
詳細: テスラは電気自動車(EV)メーカーとして業界をリードしており、第3四半期の調整後利益が1株あたり72セントとなり、アナリスト予想の60セントを上回りました。営業利益率は前年比で3.2ポイント上昇し、10.8%に達し、ウォール街の予想8%を超えました。同社は、2024年に前年を上回る台数の自動車を販売する見通しで、第4四半期には51万5000台を販売する見込みです。さらに、2025年前半に低価格車の生産を開始する計画を明らかにしました。
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ボーイング (BA)
株価変動: -1.18%
詳細: ボーイングは世界最大級の航空機メーカーで、商業航空機や軍用機、宇宙機器を提供しています。同社の最大労組が新たな労働契約を拒否したため、6週間にわたるストライキが延長され、生産に悪影響を与えています。これにより株価は1.2%下落しました。労働者3万3000人を代表する労働組合は、64%の組合員が新契約に反対票を投じたことを発表しています。
ユナイテッド・パーセル・サービス (UPS)
株価変動: +5.28%
詳細: UPSは世界最大の物流・宅配便サービス企業の一つであり、第3四半期の調整後利益が1株あたり1.76ドルとなり、アナリスト予想の1.63ドルを上回りました。売上高も222億ドルに達し、コンセンサス予想を超えました。さらに、コヨーテ・ロジスティクス売却により、通年の売上高を911億ドル、営業利益を約87億ドルと予測しています。
IBM (IBM)
株価変動: -6.17%
詳細: IBMは世界的なIT・コンサルティング企業で、クラウド、AI、ハイブリッドクラウドなどのソリューションを提供しています。第3四半期の調整後利益は1株あたり2.30ドルとなり、アナリスト予想の2.22ドルを上回りましたが、売上高が150億ドルにとどまり、予想の151億ドルに届かず、株価は6.2%下落しました。今年に入って株価が42%上昇していた中で、投資家の期待を裏切る結果となりました。
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サービスナウ (NOW)
株価変動: +5.39%
詳細: サービスナウはエンタープライズ向けソフトウェア企業で、クラウドベースのプラットフォームを提供し、企業の業務自動化を支援しています。第3四半期の調整後利益は1株あたり3.72ドルとなり、アナリスト予想の3.45ドルを上回りました。サブスクリプション売上は前年同期比22.5%増の27億1500万ドルに達し、年間サブスクリプション売上見通しも106億6000万ドルへと上方修正しました。
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モリナ・ヘルスケア (MOH)
株価変動: +18%
詳細: モリナ・ヘルスケアは米国の医療保険会社で、主に低所得者層に向けたメディケイドやメディケアのプログラムを提供しています。第3四半期の売上がウォール街の予想を大幅に上回り、株価が18%急騰しました。ヘルスケア業界における成長が投資家の期待を引き寄せています。
ラム・リサーチ (LRCX)
株価変動: +5.1%
詳細: ラム・リサーチは半導体製造装置の大手企業で、先進的な技術を駆使して半導体産業を支えています。第1四半期の収益と売上高がアナリスト予想を上回り、株価が5.1%上昇しました。第2四半期の収益見通しも強気で、1株あたり77〜97セント、売上高は40億ドル〜46億ドルの範囲と予測されています。
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ニューモント (NEM)
株価変動: -15%
詳細: ニューモントは世界有数の貴金属採掘会社で、金や銅、銀の採掘に従事しています。第3四半期の調整後利益が1株あたり81セントとなり、アナリスト予想の86セントを下回りました。また、売上高も46億1000万ドルと予測を下回り、株価は15%急落しました。
ウエスト・ファーマシューティカル・サービシーズ (WST)
株価変動: +15%
詳細: ウエスト・ファーマシューティカル・サービシーズは、医薬品の注射薬投与に使用される機器や部品の製造を専門とする企業です。第3四半期の収益が予想を上回ったことを受け、株価が15%上昇しました。同社は、会計年度の調整後収益予測も引き上げられています。
*過去記事 株価変動