J.P.モルガンが選ぶ!今後の成長が期待される5つの半導体銘柄

半導体セクターは、近年の技術革新やAI(人工知能)などの成長分野において、投資家に大きな関心を集めてきました。しかし、2024年に入り、特にチップ製造装置メーカー大手のASMLホールディング(ASML)が市場予測を下方修正したことを受け、業界全体が一時的な不安定さに直面しています。iシェアーズ半導体ETFが5%の急落を見せたのは、その象徴的な出来事と言えます。

しかし、J.P.モルガンをはじめとする金融機関は、この市場の変動を一過性のものと見ており、今後の回復と成長を予測しています。アナリストのハーラン・サー氏によれば、2025年までに業界全体が回復に向かう兆しが見えるとし、特定の企業に強気の姿勢を崩していません。

注目すべき5つのチップメーカー

J.P.モルガンは、以下の5つのチップメーカーを「オーバーウェイト」と評価しています。これらの企業は、それぞれが独自の技術力と市場シェアを持っており、今後の成長が期待されています。

  1. ブロードコム(AVGO) ブロードコムは、データセンターやAIインフラの構築において重要な役割を果たす企業です。特にカスタムAI ASIC(特定用途向け集積回路)に強みがあり、AI関連の顧客からの需要が増加しています。ハーラン・サー氏は、ブロードコムが引き続き設計勝利を収め、顧客基盤を拡大していくと述べています。
    *過去記事 ブロードコム AVGO
  2. マーベル・テクノロジー(MRVL) マーベルもブロードコム同様、AIとデータセンター分野で強力なポジションを築いています。高速ネットワーク機能が求められるAI環境において、マーベルの技術は非常に評価されています。同社は特にカスタムAI ASIC市場での成功が続いており、今後も成長が見込まれます。
    *過去記事「エヌビディアの次はこれ!マーベル・テクノロジーに注目が集まる理由
  3. マイクロン・テクノロジー(MU)DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)の市場において、マイクロンはリーダー的な存在です。特にAIサーバー向けのHBM(高帯域幅メモリ)を提供しており、同社の生産能力はすでに2025年まで完売していると報告されています。このことは、マイクロンが今後も安定した収益を見込めることを示しています。
    *過去記事「『マグニフィセント・セブン』は過去の話?今狙うべき7つの成長株
  4. アナログ・デバイセズ(ADI) 自動車および産業用チップの主要サプライヤーであるアナログ・デバイセズも注目に値します。車載チップや産業用製品に搭載される半導体の需要が増加し続けているため、同社は市場シェアを拡大し続けると予測されています。
    *過去記事「AIブームの終焉と次なる投資先—バンク・オブ・アメリカの推奨銘柄とは?
  5. マイクロチップ・テクノロジー(MCHP) マイクロチップ・テクノロジーもアナログ・デバイセズ同様、自動車や産業向けのチップに強みを持っています。同社は今後も自動車市場における成長機会を捉え、市場シェアを伸ばしていくことが期待されています。

2025年の回復予測と中国経済の影響

半導体セクターの回復は、2025年に向けて進むと予測されています。中国の景気刺激策がその回復を後押しする要因となり得るとされており、特にサプライチェーンの改善や市場需要の回復が見込まれています。

ハーラン・サー氏によれば、今年の早い段階で需要が底を打ったとされており、今後はより安定した成長期に移行すると期待されています。半導体市場は、AIや自動車、産業用チップの需要増加に支えられ、来年前半には同期した回復基調を迎える見通しです。

まとめ

半導体セクターは一時的な不安定さを見せたものの、J.P.モルガンをはじめとする専門家は、今後の回復を強く予測しています。AI、データセンター、自動車などの成長分野での需要増加により、ブロードコムやマーベル・テクノロジー、マイクロン・テクノロジーといった企業が今後のリーダーとなることが予想されています。

この市場の動向を注視し、タイミングを見計らって投資を行うことが、長期的な利益を生む鍵となるかもしれません。投資家にとって、これらのチップメーカーは大きなチャンスとなる可能性を秘めています。

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