OpenAIは10月2日付けのブログ投稿で、66億ドルの新規資金調達を行い、同社の評価額が1570億ドルに達したことを発表しました。この大規模な資金調達により、OpenAIはAI研究におけるリーダーシップをさらに強化し、演算能力の向上を図り、「人々が困難な問題を解決するためのツールの構築を継続する」としています。
OpenAIの評価額、急速に拡大
今回の資金調達により、OpenAIは1500億ドルに近い評価額を目標にしているという報道を裏付ける形となりました。2024年初めに行われた従業員による株式売却時、同社の評価額は約860億ドルとされていましたが、今回の資金調達により評価額は倍増した形です。
主要投資家の動向
資金調達に参加した企業名の詳細は公表されていませんが、これまでに報じられていた通り、マイクロソフト(MSFT)やエヌビディア(NVDA)が投資家として参加しているとの情報があります。特にマイクロソフトは長年にわたるOpenAIのパートナーであり、今回のラウンドで10億ドル弱を追加投資したと報じられています。また、エヌビディアも約1億ドルを投資しましたが、コメントには応じていない模様です。
Thrive Capitalの主導とアップルの離脱
Thrive Capitalは、今回の資金調達ラウンドを主導したことを認めています。また、ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アップル(AAPL)は当初投資を検討していましたが、9月末に交渉から離脱したとのことです。このような動向も含め、OpenAIの資金調達ラウンドは大きな注目を集めています。
マイクロソフトとOpenAIの長年のパートナーシップ
マイクロソフトはOpenAIとのパートナーシップを長年にわたり強化しており、生成AIに多額の投資を行っています。マイクロソフトは「OpenAIとのパートナーシップを継続することを楽しみにしている」とコメントしています。しかし、理事会が十分な安定性を獲得したため、同社の関与はもはや必要ないと判断し、マイクロソフトは7月にOpenAI理事会での議決権のない席を放棄しました。
今後のOpenAIの展望
今回の資金調達により、OpenAIはさらに多くのリソースを活用してAI技術の進化を推進し、研究のリーダーシップを強化することが期待されています。新たな資金を基に、同社がどのような技術革新を実現するのか、今後の展開に注目が集まります。