歩道ロボット配送会社(ラストマイル配送サービス用の次世代ロボットの開発を行う)であるサーブ・ロボティクス(SERV)は8月13日に最新の四半期決算を発表しました。これにより、同社の株価は再び注目を集めることとなりました。この記事では、サーブ・ロボティクスの業績、株価の動向、そして今後の展望について詳しく解説します。
第2四半期の決算報告
サーブ・ロボティクスの第2四半期の売上は47万ドルに達しました。これはウォール街の予想である40万ドルを上回る結果となりましたが、実際にはコンセンサスは形成されていません。この銘柄をカバーしているアナリストはエイジス・キャピタルのロメル・ディオニシオ氏1人のみで、同氏はこの銘柄を「買い」と評価し、目標株価を8ドルとしています。これは13日の終値10.37ドルを下回る水準であり、同社の市場価値はおよそ4億1000万ドルとなります。
株価の急上昇とその要因
過去3か月間で、サーブ・ロボティクスの株価は169%も上昇しました。この上昇の要因として、AI大手のエヌビディア(NVDA) が7月18日に同社株の10%を保有することを明らかにしたことが挙げられます。このニュースを受けて、7月19日には株価が180%以上も急騰しました。
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さらに、ショートスクイーズがこの上昇を加速させた可能性があります。ファクトセットによると、サーブ・ロボティクスの株式取引の約18%が空売りされています。これはS&P 500の株式の平均比率である約2.7%を大きく上回る数字です。
ポジティブなニュースと今後の展望
エヌビディアの株式取得に先立ち、サーブ・ロボティクスはいくつかのポジティブなニュースを発表しています。同社は5500万ドルの資金を調達し、自動車部品サプライヤーのマグナ・インターナショナルを契約製造業者に指名しました。マグナはUber Eatsのために2,000台のサーブ・ロボティクス製ロボットを製造する予定です。
現在、サーブ・ロボティクスのAIトレーニングを受けたロボットは、米国西海岸で食品やその他の商品を配達しています。ロボットは歩道を走行し、最高速度は時速約10キロメートルで、人間にとっては適度なジョギングペースです。
Uber Eatsとの提携と収益予測
サーブ・ロボティクスは、セブンイレブンなどのパートナー企業向けに少数のロボットを運用しています。同社は2025年第1四半期の終わりまでにUber Eats向けに250台のロボットを配備し、同年末までに2,000台すべてを配備する計画を明らかにしました。この展開ペースにより、年間6000万ドルから8000万ドルの売上が見込まれます。
株価の変動と今後の予想
サーブ・ロボティクスの株価は、決算発表後の時間外取引で16.7%上昇し、12.1ドルとなりました。この上昇、空売り、そしてUber展開のニュースを踏まえ、投資家は14日の取引が不安定になることを予想しています。株価がどのレベルで取引を終えるかは予測が難しい状況です。
いずれにせよ、米国の歩道には今後ますます多くのAI搭載ロボットが登場することが予想されます。サーブ・ロボティクスの今後の展開から目が離せません。