テレヘルス企業テラドック・ヘルス( TDOC)は、7月31日に発表した最近の四半期決算で予想を大幅に上回る損失を計上し、通期のガイダンスを撤回したことから、株価が大幅に下落しました。このニュースは、投資家の間で大きな波紋を呼び、アフターマーケットで株価が13%も下落しました。
四半期決算の詳細
テラドック・ヘルスは第2四半期において、8億3800万ドル(1株当たり4.92ドル)の損失を計上しました。この損失には、オンラインメンタルヘルス事業「BetterHelp」に関連する7億9000万ドルののれん代減損費用が含まれています。前年同期の損失は6500万ドル(1株当たり40セント)であり、大幅な悪化が見られます。
「BetterHelp」の売上高は前年同期比で9%減少し、2億6,500万ドルとなりました。同社の総売上も2%減少し、6億4,240万ドルとなりました。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想では売上高が6億5,000万ドル、1株当たりの損失が35セントとされていましたが、この予想を大きく下回る結果となりました。
経営陣の交代と今後の見通し
この決算は、テラドックが6月に新しい最高経営責任者(CEO)としてチャック・ディビタ氏を任命したあと初めての決算です。前CEOのジェイソン・ゴレビック氏は15年間にわたりCEOを務めた後、4月に退任しました。
テラドックは、4月に発表した2024年の売上見通しを撤回しました。この見通しでは、連結事業および「BetterHelp」部門の収益成長率を1桁台前半から半ばと予想していましたが、撤回の詳細な理由は明らかにされていません。
株価の動向
テラドックの株価は今年に入ってから56%下落しており、これはS&P500種株価指数(SPX)が約14%上昇したのとは対照的です。市場全体の上昇トレンドに逆行する形での株価下落は、投資家にとって大きな懸念材料となっています。
テラドック・ヘルスの今後
新しい経営陣のもとで、テラドック・ヘルスはどのような戦略を打ち出すのか注目されています。特に、オンラインメンタルヘルス事業「BetterHelp」の立て直しが急務となりそうです。投資家としては、今後の経営方針や業績見通しに注視し、慎重な判断が求められます。
*過去記事はこちら テラドック TDOC