エヌビディア(NVDA)は、6月28日に株価が0.4%下落し、123.54ドルで取引を終了しました。2024年も半年を経過しましたが、エヌビディアは今年に入り150%の上昇を見せています。1株につき10株の株式分割を成功させ、AI技術を動かすチップの提供で主導的地位を固めたことが背景にあります。
エヌビディアの成長と株式分割の成功
エヌビディアは今年、株価が150%の上昇を見せ、AI技術を支えるチップメーカーとしての地位を確立しました。1株につき10株の株式分割も成功し、多くの投資家からの注目を集めています。しかし、株価は先週記録した日中のピークである140ドルあまりから下落しており、投資家は今後の株価の維持に対して神経質になっています。
マイクロンの影響とエヌビディアへのプレッシャー
メモリ・チップ・メーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)は、AIの成長によるハードウェアの需要に明るい見通しを示したにもかかわらず、26日の決算報告を受けて株価が下落しました。これにより、8月に予定されているエヌビディアの決算報告にもプレッシャーがかかっています。
インタラクティブ・ブローカーズのチーフ・ストラテジスト、スティーブ・ソスニックは、リサーチノートで「もしエヌビディアがマイクロンと同じような結果を出したらどうなるか?」と述べ、期待値の調整が株価の下降につながるリスクを指摘しています。
エヌビディアの株価収益率とウォール街の評価
ファクトセットによると、エヌビディアの株価収益率は現在約40倍で、5年平均をわずかに上回っています。そして、ウォール街のアナリストの平均目標株価は128.15ドルです。エヌビディアはここ数四半期、一貫して業績予想を上方修正し、見通しを引き上げてきましたが、過去4四半期の前四半期比成長率は鈍化しています。アナリストのコンセンサス予想では、今四半期の成長率はさらに鈍化し9%になるとされています。
強気派の期待とAIの拡大
下期に向けて、エヌビディアの強気派は、予測可能な性質から一般的に高い評価を集めるソフトウェア売上の拡大や、経済のより多くの分野へのAIの拡大に期待しています。
まとめ
エヌビディアは、AI技術のリーダーとしての地位を確立し、株価も大きく上昇しています。しかし、今後の成長を見据えると、株価の維持やさらなる上昇には慎重な見極めが必要です。投資家は、エヌビディアの業績や市場の動向を注視し、戦略的な投資判断を行うことが求められます。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA