デル・テクノロジーズ(DELL)は、人工知能(AI)の爆発的な需要から引き続き恩恵を受けています。5月30日の市場終了後に発表した最新の四半期業績では市場予想を上回る結果を示しましたが、株価はアフターマーケットで大きく下落しています。
第1四半期の業績ハイライト
デルの第1四半期はサーバーとネットワーク事業で記録的な売上を達成しました。特にAIに最適化されたサーバーの受注は26億ドルに達し、前四半期比で2倍以上の17億ドルの出荷額を記録しました。また、AIサーバーの受注残は30%以上増加して38億ドルとなりました。
株価の動向
デルの株価は、好業績の発表にもかかわらず、時間外取引で18%近く下落しています。通常取引でも5.2%下落し、連日の株価の上昇は6連騰でストップとなりました。今年に入ってからは122%、過去1年で274%の上昇を見せています。
バイタル・ナレッジのアナリストは、「業績は悪くはなかったが、期待値が非常に高く、短期的な上昇に拍車をかけるほど強い数字ではなかった」と書いており、こうした評価が時間外での株価の下落を誘っているのかもしれません。
第2四半期および通期見通し
デルは第2四半期の売上を235億ドル〜245億ドルと見込んでおり、アナリスト予想の233億ドルを上回る見通しを示しました。通期の売上高予想も935億ドル〜975億ドルとし、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想である946億ドルと遜色ない予想となっています。
事業セグメント別の業績
デルのサーバーとネットワークの売上高は過去最高の55億ドルに達し、インフラ・ソリューション事業全体の売上高は22%増の92億ドルとなりました。クライアント・ソリューション・グループ(PCおよびディスプレイを含む)の売上高は横ばいの120億ドルで、商業用クライアントの売上高は3%増の102億ドルでした。
CFOのコメント
最高財務責任者(CFO)のイボンヌ・マクギル氏は、「過去3四半期に見られたAIの勢いは継続し、通年の増収につながると期待している」と述べています。
*過去記事 デル・テクノロジーズ DELL