AIブームで躍進するマイクロン・テクノロジーの未来とは?

  • 2024年5月27日
  • 2024年5月27日
  • BS余話

マイクロン・テクノロジー(MU)は、過去5年間で株価が驚異的な上昇を見せ、投資家に258%という素晴らしいリターンをもたらしました。この成長は、同じ期間にナスダック100テクノロジーセクター指数が記録した136%を大きく上回るものです。特に2023年初頭からの人工知能(AI)技術の普及が、マイクロンの株価上昇を牽引しています。AI技術のインフラ構築に欠かせないチップを提供するマイクロンは、今後も持続的な成長が期待されています。

AI技術の進展とHBMチップの需要

マイクロン・テクノロジーは、AIチップの需要に応えるために大規模な投資を行っています。2024年度第2四半期の決算では、売上高が前年同期比58%増の58億ドルに達しました。特に高帯域幅メモリー(HBM)チップの需要が急増しており、2024年度にはHBMから数億ドルの売上を見込んでいます。さらに、2025年度の供給量のほとんどが既に割り当てられていることから、マイクロンは2024年度の設備投資予算を75億ドルから80億ドルに引き上げました。

長期的な成長予測

市場調査プロバイダーのYole Groupによると、HBM市場は2024年に140億ドルの売上を生み出し、2029年まで年平均成長率(CAGR)45%で成長すると予測されています。この予測に基づき、マイクロンは今後数年間でHBMチップの販売による収益が大幅に加速すると見込まれています。

AI対応デバイスの市場拡大

AI技術の進展に伴い、AI対応のスマートフォンやパーソナル・コンピューター(PC)の需要も増加しています。Global Market Estimatesによると、生成AI対応デバイスの市場は、2029年までにCAGR35%を記録すると予想されています。マイクロンは、AI対応デバイスにより多くのメモリが必要とされることから、この市場機会を積極的に活用しています。具体的には、AI対応PCは従来のPCよりも40%〜80%多いダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)を搭載し、AI対応携帯電話は従来のフラッグシップ携帯電話よりもDRAM搭載量が50%〜100%増加すると予想されています。

市場の見通しと投資家へのメリット

フェアフィールド・マーケット・リサーチの報告によれば、メモリ市場の年間売上は昨年の1940億ドルから、2030年には3210億ドルに達すると予想されています。これにより、マイクロンは今後5年間で健全なペースで成長を続ける道が開かれています。

まとめ

マイクロン・テクノロジーは、AI技術の普及とそれに伴うチップ需要の増加により、今後も堅調な成長が期待されます。同社の戦略的な設備投資と市場の需要に対する迅速な対応が、その成長を支えています。投資家にとって、現在のマイクロン株は非常に魅力的な投資先と言えます。今後も継続的な売上成長が見込まれ、株価のさらなる上昇が期待されます。

*過去記事「マイクロン株価急上昇:モルガン・スタンレーの分析が示す今後の戦略

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