マイクロソフト(MSFT)の株価は5月20日、1.22%上昇し、425ドルに達しました。これは、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)がAIデモで株価を押し上げたのに対抗してマイクロソフトが発表した同社のAI技術の優位性を示す一連のニュースに対する市場の期待感からです。
Build開発者会議でのAI発表が注目の的に
今週、マイクロソフトは20日に新しいSurface PCを発表し、21日から始まるBuild開発者会議では、Copilot仮想アシスタントやその他のAIツールをWindows、Office、クラウドコンピューティング製品にどのように統合しているかが示される予定です。ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は、「AIへの支出はハイテク業界全体で前例がない」と述べ、Buildでのマイクロソフトの発表がAIパズルの大きなピースを埋めるだろうと予測しています。
サティア・ナデラCEOが語るCopilotの進化
マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、記者会見で同社のAIバーチャルアシスタントであるCopilotをすべての製品に搭載すると発表しました。Copilotは、パートナーであるOpenAIが開発した技術を基に、70言語の話し言葉の理解や視覚的なプロンプトの受け取りが可能となる予定です。
AI競争:アルファベットとの対決
先週、アルファベットはAIエンジンGeminiに新機能を追加し、動画入力を受け付ける能力を発表しました。これに対し、マイクロソフトは「リコール」と呼ばれる新機能を発表し、WindowsとOfficeの活動を追跡し、リマインダーを提供する機能を披露しました。
AIパワー搭載の新PC:Surface ProとSurface Laptop
マイクロソフトは新しいSurface ProタブレットとSurfaceラップトップを発表しました。これらの新バージョンは、クアルコム(QCOM)の新プロセッサとAIサイドプロセッサを搭載し、Copilotをサポートします。消費者マーケティング責任者のYusuf Mehdi氏は、これらのAI対応PCがAppleのAir M3よりも23%高速であると述べました。
AIがもたらす未来:Copilotの多様な活用
CopilotはXboxゲーム機にも搭載され、プレイヤーにヒントやアドバイスを提供する予定です。また、デル・テクノロジーズ(DELL)ややHP(HPQ)、レノボが販売するWindows PCにも搭載される予定です。
Copilot+製品の予約開始
Copilot+製品は現在予約受付中で、価格は999ドルからです。店頭に並ぶのは6月18日です。
マイクロソフトの最新のAI戦略と新製品発表は、今後の同社の成長に大きな影響を与えることが期待されます。市場の注目を集め続けるマイクロソフトの動向から目が離せません。
*過去記事 マイクロソフト MSFT