デル・テクノロジーズ:AIの波に乗る株価上昇の真相

デル・テクノロジーズ(DELL)の株価は、最近記録的な水準に近づいており、その勢いの背後にはいくつもの要因があります。メリアス・リサーチのアナリスト、ベン・ライツェス氏によれば、この勢いはまだ続く可能性が高いとのこと。デルはサーバー市場でのシェアを着実に拡大しており、エヌビディア(NVDA)からのグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)の供給増加によって、この流れをさらに加速させています。特に、AI(人工知能)用途に特化したサーバーが、デルの成功の鍵を握っています。

AIとハードウェアの組み合わせが生み出す新たな可能性

デルの株価が過去1年で217%上昇したのは、AIのユースケースに対応したサーバー需要によるところが大きいですが、それでもライバルであるスーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)がこの1年間で800%以上も急騰していることと比べると見劣りします。

「最近、デルはティア2クラウドと大手プライベートAI企業からより多くの注文を獲得しており、我々のチェックでは、大口顧客がデルのフルサービスとサポートをますます求めるようになり、急を要するAI処理のニーズに適切に対応できるようになっている」とライツェス氏は述べ、顧客や投資家の目から見たデルのポジショニングを改善できると考えています。

スーパーマイクロはAIサーバーの膨大な電力消費を抑えるための液冷製品で知られていますが、デルもまた、この分野で競争力を高めています。ライツェス氏によると、ウォール街はデルの液冷製品についてあまり認識していないようですが、両社とも、(エヌビディアの新製品)ブラックウェルが触媒となるこれからの急成長に対して有利な立場にある」と指摘しています。

デル株の未来展望

デルの株価は最高値を更新するなど、その上昇は目覚ましいものがあります。しかし、ライツェス氏はAIとハードウェアのトレンドがまだ始まったばかりだと考えています。高価なアプリケーション・ソフトウェア企業からAIのためのピックとシャベル(基本的なツールやサービス)を提供する企業に資金が移動する世代交代の初期段階にあり、すでにエヌビディアこのシフトにおいて大きくリードしていますが、この動きはしばらく続く可能性があると同氏は見ています。

かつてデルなどのハードウェア企業はソフトウェア企業に “食われる “と見られていましたが、今ではハードウェアの方が安全だとライツェス氏は考えています。

同氏はさらに、デルが来年S&P500に採用される可能性があることも指摘しています。今年初めに同指数に採用されたことでスーパーマイクロの株価は上昇しました。同氏はデルの格付けを「買い」とし、目標株価を152ドルとしています。これは4月8日の終値を20%上回る価格です。

まとめ

デル・テクノロジーズは、AIとハードウェアの融合により、その市場での地位を確固たるものにしています。AIの需要が拡大する中、デルは技術革新と顧客ニーズへの迅速な対応で、その競争力を高めています。投資家としては、デル株に対する明るい未来展望に注目し、長期的な成長ポテンシャルを見据えた投資を検討する時期かもしれません。

*過去記事「デル株がAIサーバー需要で史上最高値を記録!AI時代の投資チャンス

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