高配当のハイテク銘柄を狙え!メタから学ぶ、ハイテク企業の配当ポテンシャル

メタ・プラットフォームズ(META)が最近配当の開始を発表したことは、通常は配当を軽視し、自社株買いに重きを置いていることで知られるITセクターにおいては珍しいこととして、驚きをもって受け止められました。IT企業の利回りは約0.7%と、S&P500指数の11セクターの中で最も低いセクターの一つです。しかし、こうした低利回りにもかかわらず、インカムゲインを目指す投資家は、成長を続けるハイテク企業から魅力的な利回りを提供する銘柄を見つけ出すことが可能です。

ハイテクセクターの配当ポテンシャル

プロシェアーズのグローバル投資ストラテジスト、シメオン・ハイマン氏は、テクノロジー分野には安定した配当支払いを行う企業が存在すると述べています。また、ウェドブッシュのダン・アイブス氏は、配当金の支払いがハイテク業界ではもはやタブー視されていないと指摘し、メタのような企業がアップル(APPL)の事例に倣って配当を導入することで、収益重視の投資家にとって魅力的な選択肢となると考えています。

テクノロジー企業の配当増加の余地

S&Pコンポジット1500指数に含まれるハイテク企業のうち、約40%が配当を行っており、これは自社株買いを行っている企業の75%には遠く及ばない数値ですが、一般的な認識よりも多くの企業が配当を実施しています。

S&P 500種株価指数の平均が約1.5%であるのに対しアップル株の利回りは0.5%です。同社は普通株の買い戻しに配当金よりも多くの資金を費やしており、2023年の直近3ヶ月では301億ドル対38億ドルでした。しかし、アップルは小幅ながら定期的に配当金を増額しており、直近では四半期ベースで1株当たり23セントから24セントに増額しています。

マイクロソフト(MSFT)の利回りはわずか0.7%ですが、年間約10%のペースで定期的に配当金を増やしています。コロンビア・ディビデンド・インカム・ファンドのシニア・ポートフォリオ・マネージャーであるマイク・バークレイ氏は、「マイクロソフトは、長期的に配当を成長させる能力と意欲を持つテクノロジー企業という点で、長い間私たちの申し子でした」と評価しています。

バークレイ氏は、強固なバランスシート、良好なマージン、持続的なキャッシュフローを持つIT企業を探しています。一貫して2桁の配当成長を続けている企業として同氏が注目しているのは、KLA(KLAC)やラム・リサーチ(LRCX)などの半導体設備サプライヤーです。これらの銘柄の利回りは約1%で、一見すると特筆すべきものではありません。しかし、KLAは1株当たり1.45ドルの四半期配当を支払っており、1.30ドルから12%近く上昇しています。ラム・リサーチの四半期配当は1株当たり2ドルで、以前の1.725ドルから16%増加しています。

高利回りのハイテク銘柄の発見

バークレイ氏が特に注目しているのは、利回り3.6%のIBM(IBM)と3.1%のシスコ・システムズ(CSCO)です。ネットワーキングとセキュリティは、「(最高情報責任者(CIO)が話す)すべての核心」であり、「シスコは素晴らしいフランチャイズを持っている」と同氏は評価しています。

シスコはここ数年、四半期配当を1セント単位で増配しており、直近では1株当たり39セントとなりました。同様に四半期配当を1.65ドルから1.66ドルに引き上げたIBMは、人工知能ブームの恩恵を受けており、さらなる増配が期待されています。

まとめ

メタ・プラットフォームズの配当開始の発表は、ハイテクセクターにおける配当文化の変化の象徴です。成長中のハイテク企業が配当を提供することで、インカムゲインを目指す投資家に新たな選択肢を提供しています。この動きは、収益重視の投資家にとって魅力的な展開であり、ハイテクセクターの投資機会の多様性をさらに広げるものです。

*過去記事 配当株

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