ドイツ銀行の著名なアナリスト、ベンジャミン・ブラック氏は1月26日、ソーシャルメディア企業スナップ(SNAP)の格付けを「ホールド」から「買い」に引き上げました。この判断の背景には、デジタル広告業界の見通しに関する強気な見方があります。特に、新年を迎えたことでデジタル広告業界のセンチメントが改善し、広告主の自信と出費意欲が高まっていることが影響しています。さらに、AIベースの広告ツールの進化が広告費の最適化を促進し、スナップの成長率に対する期待を高めています。
スナップの売上が好調
ブラック氏はスナップについて、売上高とEbitda(金利・税金・減価償却費控除前利益)の両方について、アナリストのコンセンサス予想を上回ると見ています。これには、Snapchat+(月額3.99ドルの広告なしバージョン)からの収益増加や、広告プラットフォームの改善、そして広告主の採用拡大が寄与しています。
*過去記事「小規模ソーシャルメディア企業の光明:ピンタレストとスナップの新たな評価」
メタの広告見通し
ブラック氏はまた、旧フェイスブックのメタ・プラットフォームズ(META)の広告見通しについても引き続き強気です。マーク・ザッカーバーグCEOの「効率化の年」イニシアティブによるコスト削減と、その節約分をAI改善に再投資する戦略が評価されています。ブラック氏は、メタの目標株価を385ドルから450ドルに引き上げています。
*過去記事 メタ・プラットフォームズ
アルファベットの成長潜在力
Googleの親会社であるアルファベット(GOOGL)についても、ブラック氏は前向きな見方をしています。特に、SearchとYouTubeがデジタル広告のポジティブなトレンドと、広告バイヤーの効率化を促進する「Gen AI enhancement」から恩恵を受けると見ています。この結果、アルファベットの株価は第3四半期決算以降20%上昇しており、今後さらに上昇する可能性があるとブラック氏は見ています。
*過去記事 アルファベット GOOGL
経済データとデジタル広告業界の動向に注目
スナップ、メタ、アルファベットの株価評価は、デジタル広告業界の成長と直結しています。AIツールの進化や広告主の信頼回復が鍵となり、これらの企業の成長潜在力を示しています。投資家は、これらの企業の戦略と市場の動向を継続的に注目することが重要です。