メタの中国市場進出戦略:VR技術を駆使して新たな地平を開く

メタ・プラットフォームズ(META)、かつてのフェイスブックは、中国市場への再参入に向けて大きな一歩を踏み出しました。14年の長きにわたり中国市場から締め出された後、同社は今回、ソーシャルメディアプラットフォームとは異なるアプローチを採用しています。注目されているのは、その革新的なバーチャルリアリティ(VR)技術です。

メタとテンセントの提携

ウォール・ストリート・ジャーナルが11月9日に関係者の話として報じたところによると、メタは中国の巨大IT企業テンセント・ホールディングス(TCEHY)と提携し、VRヘッドセットの廉価版を中国市場に投入することで予備合意に達しました。この動きは、メタの株価にも好影響を与え、報道の翌日には2.56%の上昇を記録しました。

メタバースと中国市場

メタのCEO、マーク・ザッカーバーグは、同社の主要な注力分野として人工知能技術とメタバースを掲げています。しかし、リアリティ・ラボ部門が今年最初の3四半期で約114億7000万ドルの損失を出している中、中国市場への進出はこのビジョンを支持する重要な一歩となると期待されています。

市場の反応

メタのメタバース戦略に対する市場の反応は、一部で懐疑的です。モルガン・スタンレーの分析によれば、2022年のAR/VRヘッドセットの世界市場は前年比20%減の900万台で、総市場規模は40億ドルになるそうです。

Counterpoint Researchによると、バイトダンスとDPVRが主導する中国市場では、2022年に拡張現実ヘッドセットの出荷台数が110万台以上に達しました。しかし、中国の消費者が支出を控えたため、2023年上半期の出荷台数は前年同期比で56%減少しています。今回の展開は市場の動向に新たな変化をもたらす可能性があります。

メタの新製品と競合

最近メタは、499ドルのバーチャルリアリティヘッドセット「クエスト3」の出荷を開始しました。これは、アップル(AAPL)がVR分野に参入する「Vision Pro」の発売に先立つものです。メタの中国市場向けヘッドセットは、Quest 3モデルよりも安価なレンズを使用し、販売は来年後半に開始される予定です。

まとめ

メタの中国市場への再進出は、同社にとって新たな機会を提供すると同時に、バーチャルリアリティ技術の普及に大きな影響を与える可能性があります。この戦略的な動きが、メタバースとAI技術の将来にどのように影響を与えるか、注目が集まっています。

*過去記事 メタ・プラットフォームズ

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG