AI投資ブーム:マイクロソフトのOpenAI株は1000億ドルに達するか?

マイクロソフト(MSFT)はOpen AI に100億ドルもの規模の投資を行っていると報じられていますが、すでにその価値は1000億ドルに達していると言われています。

オッペンハイマーのアナリスト、ティモシー・ホーラン氏によれば、1000億ドルという数字は極端に思えるものの、人工知能スタートアップであるOpenAI の現在の資金調達ラウンドを額面通りに受け取れば、マイクロソフトのOpenAI投資の価値は非常に過小評価されている可能性があるそうです。

同氏が比較対象としてあげているのがAIスタートアップのアンスロピックです。同社は200億ドルから300億ドルの評価額でさらなる投資を求めていると報じられていますが、推定年商が1億ドル前後であることから、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などが出資する同社は売上高の200倍から300倍で評価されていることになります。

その範囲の下限を取るとしても、OpenAIの評価額を同等に計算すると約2000億ドルとなり、マイクロソフトの49%の株式は1000億ドル弱の価値になるとホーラン氏は指摘しています。

もしアンスロピックが報告されている評価額に近い金額を獲得するのであれば、生成AIをめぐる市場の興奮は全く新しい段階に入ったことを意味します。

Open AI は最近、ウォール・ストリート・ジャーナル紙によって、800億ドルから900億ドルの評価額で株式売却の可能性について投資家と交渉中であると報じられましたが、この数字は評価額対売上高ベースで見ると、エヌビディア(NVDA)やスペースXよりも割高であることを意味すると投資情報誌のバロンズは指摘しています。

ただ、そうした評価も伝えられているアンスロピックの評価額と比べると割安に見えます。これらはすべて、現時点での紙面上の評価であり厳密なものではありませんが、ホーラン氏は、少なくともマイクロソフトが保有するOpenAIの潜在的な価値と、AIモデルが増加する中でChatGPTテクノロジーを検証するものだと指摘しています。

同氏はマイクロソフトの格付けを「アウトパフォーム」とし、目標株価を410ドルに設定しています。マイクロソフトの株価は10月5日の市場で319ドルあまりで取引されており、29%の上昇余地ありと同氏が見ていることを意味しています。

*過去記事 マイクロソフト MSFT

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