Q3決算発表後に下落のアドビ:業界アナリストが見る未来の展望

アドビ(ADBE)は9月14日の市場が閉まったあとに第3四半期決算を発表しました。

9月1日に終了した同四半期の売上高は、前年同期比10%増の48億9,000万ドル、為替調整後では13%増となり、同社のガイダンス範囲である48億3,000万ドル〜48億7,000万ドル、およびアナリストのコンセンサス予想の48億7,000万ドルをわずかに上回りました。調整後ベースでは1株当たり4.09ドルで、ガイダンスの3.95~4ドル、コンセンサス予想の3.98ドルを上回りました。一般に公正妥当と認められた会計基準では1株当たり3.05ドルの利益を計上しました。

アドビのダン・ダーン最高財務責任者(CFO)はバロンズ紙のインタビューで、「上から下まで、爆発的な四半期だった」とコメント。営業利益率は46.3%で、ガイダンスの45.1%を上回りました。

11月期の売上高は49億7,500万ドル〜50億2,500万ドル、調整後の利益は1株当たり4.10ドル〜4.15ドルを見込んでいます。同社は、デジタルメディア収入は36.7億ドル〜37億ドル、デジタルエクスペリエンス収入は11.1億ドル〜11.3億ドルと見ています。

このように業績とガイダンスの両方でウォール街の予想を上回ったにもかかわらずアドビの株価は15日の市場で5%安の526ドルと下落しています。

D.A.デビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は、アドビはあらゆる面で実行に移していると指摘しながらも、目標株価を500ドルとして「中立」の格付けを維持しました。株価は過去1年間で76%上昇しており、今回の決算発表の内容はすでに株価に織り込まれているというのが同氏の見解です。

一方で依然として強気のアナリストも存在します。RBCキャピタル・マーケッツは格付けを「アウトパフォーム」として目標株価615ドルに設定しており、エバコアISIのアナリストは目標株価を590ドルとしています。

グレッグ・モスコウィッツ氏が率いるみずほのアナリストも、「買い」の格付けと目標株価630ドルを維持。「アドビは、その非常に包括的なエンド・ツー・エンドの提供により、デジタルトランスフォーメーションから利益を得るために非常に有利な立場にある。我々は、生成AIが重要な成長ドライバーであると確信している」と評価しています。

*過去記事「アドビがAIリーダーとして台頭!次の大きなステップは?

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