米国の著名投資家ジョージ・ソロス氏が最近の四半期報告で公開した株取引について解説します。ソロス氏はAI技術への投資を増やしている一方、クラウドソフトウェアに関するポジションを変更しており、これらの動きから今後の市場のトレンドが見えてきます。
AI半導体メーカーへの注目
ソロス・ファンド・マネジメントは、先進的なAI半導体メーカー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の新規ポジションとして25万株を報告。更に、エヌビディア(NVDA)を1万株取得しました。これらの企業は、AI技術の進化において中心的な役割を果たしています。
注目すべきは、マイクロソフト(MSFT)も1万株購入したこと。マイクロソフトは、OpenAIのChatGPTに大きな投資を行っています。
今年の夏の初めにソロス氏が述べていた「私は本能的にAIに反対だが、どうすればAIを止められるのかわからない」という言葉が、このような投資行動とリンクしているのかは興味深い点です。
クラウドソフトウェア株の売却
一方、クラウド関連の大手企業、セールスフォース(CRM)の全17万株、スノーフレーク(SNOW)の38,500株を売却。クラウド市場の今後の動向に対するソロス氏の見解が気になるところです。
サイバーセキュリティ企業の強化
セキュリティ関連企業への注目も高まっており、クラウドフレア(NET)を60万株、オクタ(OKTA)を97万1000株、そしてラピッド(RPD)を820万株、新たに取得しています。
主要企業株の増減
ソロス氏は、アマゾン(AMZN)の株を8.9%増の76万9000株強にやした一方で、ウォルマート(WMT)の持ち株を減らしました。また、ネットフリックス(NFLX)とゴールドマン・サックス (GS)のポジションも売却しています。