企業のIT支出が減少する中、サイバーセキュリティ企業の将来的な評価がどれほど維持できるのか、ウォール街のアナリストたちが疑問視しています。特に、クラウドフレア(NET)とパロアルトネットワークス(PANW)は、セクターのセンチメント悪化の影響を受けやすいと分析されています。
先週、クラウドフレアは第2四半期の決算報告を発表し、株価が7%上昇しました。しかし、グッゲンハイムのジョン・ディフッチ氏は、2027年の50億ドルの売上高目標達成の可能性に疑問を持ち、クラウドフレアの格付けを「中立」から「売り」に引き下げました。さらに、同氏は、クラウドフレアが現在取引されている企業価値が予想経常収益の16倍以上であることを指摘しています。
一方、ウェドブッシュ・リサーチはパロアルトを推奨リストから外す判断を下しました。その背景には、同業のフォーティネット (FTNT)がZスケーラー(ZS)やクラウドストライク(CRWD)とともに取引の減速を警告したことが影響していると見られます。この警告を受け、パロアルトの株価も8月7日の市場で下落しています。
サイバーセキュリティ企業が直面しているのは、マクロ経済の問題だけではありません。マイクロソフト(MSFT)がネットワーク・エッジ・セキュリティ分野への参入を発表したことで、多くのサイバーセキュリティ関連銘柄の株価が下落しました。このような大手IT企業の参入は、サイバーセキュリティ市場に新たな競争をもたらす可能性があります。