トラクター・サプライ(TSCO)は、レクリエーション農家、牧場主、ペットオーナー、園芸家などをターゲットに、「田園ライフスタイルの小売業者」を自任しています。全米49州に約2,200の店舗を展開し、さらに子会社のペッツセンスが189店舗を構えています。彼らの店舗は主に地方や郊外に位置しており、その地域への移住者が増えるにつれ、在庫は確実に増え続けています。
パンデミックが後押しするトラクター・サプライの成長
この業績の成長は、パンデミックが引き金となり、人々が広い空間を求めて都市部から引っ越すようになった2020年に加速しました。この結果、トラクター・サプライの顧客ベースが増大したのです。
トラクター・サプライの株式は、1994年の株式公開以来、驚くべき54,000%以上もの価格上昇を見せており、もし公開時に10,000ドルを投資していたなら、現在約540万ドルの価値を持つことになります。
2023年度第1四半期の決算報告
増加傾向は今も続いています。2023年度第1四半期(4月30日終了)の売上高は前年同期比9%増の33億ドルとなりました。しかし、春の天候の動向や、営業費用の増加といった一部の要素が成長を妨げ、純利益は前年同期比2%減の1億8300万ドルとなりました。これらの要因が株価に影響を与え、年初来では下落しています。
とはいえ、現在の株価収益率(PER)は23と、過去10年間でPERが20を下回ったことがほとんどないことを考えると、比較的低い水準にあります。
トラクター・サプライの将来性
さらに、最近の四半期でトラクター・サプライの成長を遅らせた要因は一時的なものである可能性が高いです。
トラクター・サプライは、一部のハイテク株のような魅力は持っていないかもしれません。しかし、地方や郊外への移住が進み、人々が不動産やペットに対してお金を使うようになれば、トラクター・サプライの成長物語は終わることはありません。
同社については3月にも詳しくご紹介していますので、ご一読ください。
「配当貴族入りのトップ候補、トラクター・サプライ」