人工知能(AI)に関する新たな取り組みが市場で求められています。そこで、多くのウォール街のアナリストがAIがもたらす影響について分析し、その中で勝ち組となる銘柄を見つけ出そうとしています。6月9日、RBC キャピタルのリサーチチームもその一環として、生成AIとChatGPTに関する調査結果を発表しました。

おすすめの20の銘柄

この189ページに及ぶレポートでは、ソフトウェア、インターネットなどの分野で、AI技術を最大限に活用する企業の株式について詳しく解説しています。

ソフトウェア業界で名前があがったのは以下の銘柄。
・マイクロソフト(MSFT)
・ハブスポット(HUBS)
・ナイス・システムズ(NICE)
・ヴィーバ・システムズ(VEEV)
・モンゴDB(MDB)
・クラウドストライク(CRWD)
・エラスティック(ESTC)
・ギットラブ(GTLB)
・クラウドフレア(NET)
・サービスナウ(NOW)
・アドビ(ADBE)

AIを活用するインターネット企業として注目しているのは以下の銘柄。
・アルファベット(GOOGL)
・アマゾン(AMZN)
・メタ・プラットフォームズ(META)
・スナップ(SNAP)
・ピンタレスト(PINS)
・ブッキング・ホールディングス(BKNG)
・エクスペディア(EXPE)
・エアビーアンドビー(ABNB)

これにデータセンター部門から、デジタル・リアルティ・トラスト(DLR)がピックアップされて、全部で20の銘柄が取り上げられています。

10の予測:AIが未来をどう変えるか

レポートの中で、アナリストたちは今後のAIの動向について10の予測を立てています:

  1. 生成AIを取り入れない企業は、次の5年間でそのマルチプル(企業評価における倍率)が50%縮小する可能性があります。
  2. これまでAIの好調から利益を得ていたソフトウェア企業や株式にとって、生成AIはマイナス要因となる可能性があります。その例として、シースリー・エーアイ(AI)、ビッグベア・ドット・エーアイ・ホールディングス(BBAI)、サウンドハウンド・AI(SOUN)などが挙げられています。
  3. AIの採用が加速することで、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloudなどのパブリッククラウドプレイヤーの成長が促進されます。
  4. 各国政府や規制機関は、AI技術をさらに厳しく監視するでしょう。これには、生成AIの使用、悪用の防止、顧客データの使用に関する法律が制定されると予想されます。
  5. 生成AIは次世代のスタートアップ企業を生む原動力となるでしょう。
  6. セキュリティ攻撃はより複雑化します。生成AIを使用してより複雑で創造的なサイバー攻撃を行う悪質なグループが現れる可能性がありますが、それはセキュリティ企業にとって追い風となるでしょう。
  7. アルファベットに対する市場の懸念は、新たなツールのリリースやAIからの収益の増加が見えると共に、リソース集約型のAIクエリへの急増に対応するための資本支出を抑制することで緩和されるでしょう。
  8. アマゾンは自社の生成AIの進歩を公にするようになります。RBCは、アマゾンがAzureやGoogle Cloudよりも早くAIをクラウドに統合していたことを指摘しています。
  9. メタは広告主にとってコスト削減につながる新たな生成AIツールを市場に投入します。
  10. エアビーアンドビー、ブッキング、エクスペディアなどのオンライン旅行業界の企業は、検索によって見つけられる可能性が低くなるというネガティブな話題が出てくる前に、自社のAIソリューションについて声を大にして発信するでしょう。

以上の情報は、AIの未来とその市場での影響を理解する上で重要な参考となります。AIを活用した企業の成長はこれからも続くと考えられますので、今後のその動向に注目していきたいと思います。

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