アマゾン(AMZN)の株価は、第1四半期決算発表直後の時間外取引で10%以上急上昇しましたが、最高財務責任者のブライアン・オルサフスキー氏がアナリストとの電話会議で、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の売上の伸びが今四半期は減速していると述べたため、株価は一転して下げに転じ、27日の終値に対し2%下落して時間外取引を終えました。
「アマゾン株急上昇!2021年以降の最大四半期利益を記録」
オルサフスキー氏は、「4月の売上成長率は、第1四半期に見たものより500ベーシスポイント低い」と電話会議でコメントしています。
AWSはアマゾンの収益力の鍵であり、クラウドコンピューティングサービスは近年、アマゾンの営業利益のほとんどすべてを稼ぎ出してきました。ここ数四半期はAWSの成長鈍化が懸念されていましたが、今週は競合のマイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)が、それぞれの決算報告で予想を上回る業績を発表していたため、AWSへの業績についても期待感が高まっていました。
シティリサーチのアナリストは27日午後のメモに、「Google CloudとMicrosoft Azureの業績は、クラウドの安定化の初期兆候を示唆しており、AWSにも同様の結果が出ると予想される」と書いています。
しかし、AWSの売上高は予想を上回ったものの、営業利益率はアナリストの予想以上に縮小しました。アマゾンが発表したAWSの営業利益率は、第1四半期に30.1%でしたが、アナリストは31.0%を予想していました。この営業利益率の低下は、インフラの投資拡大や競合による価格競争の影響によるものと考えられますが、稼ぎ頭の営業利益率が予想を下回ったことに市場は失望したようです。
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