パイパー・サンドラーは4月14日付けのレポートで生成AIの台頭によって大きな利益を得ると考える銘柄を発表しています。
「生成AIが消費者向けおよび企業向けの両方の分野で広範な影響を与え、技術革新が前例のないペースで急速に進む可能性がある」と同社は見ており、その恩恵を受ける銘柄として以下の14社の名前をあげており、それぞれの目標株価を設定しています。
*参考として14日の終値とそこから計算される1年後の上昇率を付記しました。
目標株価 | 4月14日終値 | 1年後の上昇率 | |
エヌビディア(NVDA) | $300.00 | $267.58 | 112% |
マイクロソフト(MSFT) | $290.00 | $286.14 | 101% |
アルファベット(GOOGL) | $117.00 | $108.87 | 107% |
メタ・プラットフォームズ(META) | $250.00 | $221.49 | 113% |
スノーフレーク(SNOW) | $194.00 | $142.13 | 136% |
オラクル(ORCL) | $104.00 | $95.71 | 109% |
インテュイット(INTU) | $510.00 | $441.62 | 115% |
デュオリンゴ(DUOL) | $127.00 | $134.90 | 94% |
アリスタネットワークス(ANET) | $162.00 | $163.36 | 99% |
ファイブ9(FIVN) | $89.00 | $71.51 | 124% |
ナイス・システムズ(NICE) | $227.00 | $227.31 | 100% |
オートデスク(ADSK) | $244.00 | $194.66 | 125% |
ギットラブ(GTLB) | $50.00 | $32.34 | 155% |
ドキシミティ(DOCS) | $38.00 | $34.13 | 111% |
生成AI製品は、テキストや画像、動画などのコンテンツを生成するために、既存のデータを学習します。例えば、ChatGPTのようなチャットボットは、インターネット上で過去に書かれた内容をもとに、人間らしい応答を生成します。
オープンAIが昨年末にChatGPTを公開して以来、関心が高まっており、グーグルとマイクロソフトが検索エンジン用の会話型AIチャットボットを発表しました。パイパーのアナリストによれば、ChatGPTの3月の訪問者数は3億人を超え、成長が続けば、AIを活用した検索広告市場は2030年には470億ドルにまで成長する可能性があります。
投資家の一部は、グーグルがAIで遅れをとっているのではないかと懸念していますが、パイパーはこのトレンドが同社にとってむしろ有利であると考えており、「我々の見解では、LLMが新しいユースケースを提供し、全体的なエンゲージメントの向上に役立つ可能性が高いため、生成AIはコア検索を増強する可能性がある」と述べています。
また、生成AIは文書の要約や会議のメモを取ることが得意であり、マイクロソフトのBing検索ビジネスを強化するだけでなく、ワード、エクセル、パワーポイント、チームといった同社の生産性アプリケーションにも利点があるとパイパーは考えています。
パイパーはエヌビディアを最も高く評価しています。同社は「生成AIの分野では明らかに初期のリーダーである」と述べ、同社のチップはすべてのAIワークロードの約80%で使用されており、AIアプリケーションのための最も包括的なハードウェアソリューションを提供すると見ています。
オラクルもパイパーは評価しており、AIサービスのためのクラウド・コンピューティング・プロバイダーとしても有利な立場にある可能性があると見ています。同社がエヌビディアのチップとソフトウェア技術を使ってコンピューティング能力を追加することに最も積極的な企業の1つであることにパイパーは注目しています。